「芸人一本の時代は終わった」会社員になったハチミツ二郎が見る未来

アフターコロナの光明になるかもしれない
田崎 健太 プロフィール

すると「それはもう、オフィス北野を辞めた段階で思っていないです」とすぐに答えが返ってきた。

二郎がオフィス北野から離れたのは、今から十年以上前、二〇〇八年のことだ。三十三歳のときだった。

「談志師匠とたけしさんに、同じことを言われたんです。寄席に出なさいと。

たけしさんは優しいんで、“舞台やっている奴の時代がまた来るからよ” って。談志師匠はストレートだから “お前は寄席に出てろ” と。そう言われると、ああ、頑張って寄席をやっていればいつかテレビに出られるんだ、って普通は思うかもしれない。でも僕は、お前はテレビ(向き)じゃねぇ、寄席なんだよって意味だと受けとめましたね」

 

ビートたけし、あるいはとんねるず、ダウンタウンのようにテレビで頂点を極めるのは、時代に愛された人間でもある。

「とんねるず、ダウンタウンに追いつきたかったら、同じスピードじゃなきゃいけない。運から何から全部を味方につけて、二五(才)ぐらいまでにトップに上がれる風を吹かせないと。三〇(才)、三五(才)になって、十年出遅れたけど、時代も違うし、ここからもうひと風吹くだろう、って思うのはやめようと思いました。その代わり、二人から言われたように、劇場をきちんとやらないといけない。ということは、トリを取るということです。それもできるだけ長くとらないといけない」

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