アパレル異変、いよいよ「ユニクロ」がH&Mを抜いて「世界2位」へ…!

最新データから徹底予測
小島 健輔 プロフィール

EC比率だけ見ればH&Mが15.9%とリードしているが、各国のDCに在庫を積んで出荷する体制のままで在庫効率の改善に寄与しておらず、コロナ危機で売上が半減しても在庫を圧縮できなかった。

対してインディテックスはEC比率が13.9%とH&Mより低くても、19年中に店舗在庫を引き当てて店渡ししたり店から出荷するC&C(クリック&コレクト)に切り替えて顧客利便と在庫効率を高め、コロナ危機にあっても4月末在庫は前年から10.1%も圧縮している。H&MのC&CはECを展開する51マーケットのうち、まだ14しか導入できておらず、5月末在庫も前年から1%しか圧縮できていない。

EC比率が11.2%と一番低いファーストリテイリングの足を引っ張っているのは物流体制の転換が遅れた国内ユニクロで、中国ユニクロは店在庫引き当てのC&Cを実現してH&M並みのEC比率に達しているのに、国内ユニクロはいまだ店受け取り商品も有明のEC専用倉庫から店舗に出荷している。

「ユニクロ」のようなベーシック商品なら店舗の休業をECでカバーするのは容易だが、フィットに癖があったりデザイン性が強いとECでカバーするのも限界がある。長期のコロナ休業を余儀なくされたデザイナーブランドの多くはECへの布石が遅れており、コロナ休業に慌ててEC拡大を図っても売上を伸ばせなかった。

ファストリを率いる柳井氏は「攻め」の経営を続けている photo/gettyimages
 

A.C時代は「ユニクロ」に有利

コロナ危機の切り抜けはファーストリテイリングが最も優位で、インディテックス、H&Mとダメージが大きかったが、A.C(アフター・コロナ)時代も「ユニクロ」に追い風が吹きそうだ。その理由は二つある。

第一はカジュアル化の加速だ。

これまでも「クールビズ」や「スニーカー通勤」など節目ごとにカジュアル化が進んで来たが、コロナ危機を契機としたリモートワークの定着や行動の生活圏シフトで異次元なカジュアル化が加速する。

関連記事

編集部からのお知らせ!

おすすめの記事

ABJ mark

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標 (登録番号 第6091713号) です。 ABJマークについて、詳しくはこちらを御覧ください。https://aebs.or.jp/