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中国には、月収3.3万円以下「困窮」人口が9.6億人存在する…

李克強「全人代」爆弾発言を深読みする

総理が暴露する隠された真実

北京市の人民大会堂で5月22日から開催されていた中国の第13回全国人民代表大会は7日間の会期を終えて5月28日の午後に閉幕した。

閉幕後に人民大会堂3階の「金色大庁(ゴールデンホール)」で恒例の記者会見を行った国務院総理の李克強は、オンラインビデオ形式で内外記者の質問に答えたが、その質疑応答の中で特に注目を集めたのは人民日報の記者が提起した質問に対する回答であった。

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それは中国国内の隠された真実を暴露した爆弾発言と言うべきものであり、記者たちを驚かすのに十分な内容だった。質疑応答の議事録から当該部分を抜粋する。

 
【人民日報記者】
「総理、今日は。今年は「脱貧(貧困脱出)闘争の最終年ですが、新型コロナウイルス感染症が蔓延した影響を受けて多くの家庭で収入が減少していますし、一部の人々は貧困に逆戻りする危機に直面しています。そこで、質問しますが、このような状況下で貧困脱出闘争の任務は予定通り今年中に完遂するのでしょうか。」
【李克強総理】
「中国は人口が多い発展途上国であり、中国国民1人当たりの平均年収は3万元(約45万5000円)ですが、月収1000元(約1万5150円)の人たちが6億人います。1000元では中都市でさえも住宅の賃借が困難であるのに、今は感染症の蔓延に直面して苦しんでいますが、感染症の蔓延が終わった後に人々の生活を守ることは重要な課題になります。従来から生活が困難であった人々と蔓延により新たに困難に陥った人々、これら双方の基本的な生活をどのように保障したら良いのでしょうか。我々はそれを最重要事項に据えているので、我々が採用する救済政策の一部分は基本的生活の保障に用いられます。」
「我々は今年貧困脱出闘争の任務を期日通りに完成しなければなりません。これは習近平同志を中核とする中国共産党中央委員会が全社会に約束した厳かな承諾であります。元々の帳簿によれば、まだ500万以上の貧困人口が存在しますが、今回の感染症蔓延による衝撃を受けて一部の人々は恐らく貧困に逆戻りすることになるので、貧困脱出の任務はさらに重たいものとなるでしょう。しかし、我々は多くの方策と行動により、特に貧困脱出の最低ラインである貧困基準値を引き下げることによって、今年中に貧困脱出闘争の任務を完成する自信があります。」