ハチミツ二郎がIT企業の正社員に…?「コロナ時代の芸人の生き方」

サラリーマンになろうと思った理由
田崎 健太 プロフィール

酒の席で、二郎はこれまで腹の中に抱えていたものをぽろりとこぼした。

「会議に出て、アイディアだけ出してお金がもらえるような仕事ってないですかね、と言ってみたんです。今までお笑いにしか(自分の)アイディアを落としたことがなかったから」

例えば、と手に持っていたペットボトルを軽く振った。

「(新製品の)水の名前を考えたり。もちろんボケはなし、ですよ。そういう仕事ってないですかねって、聞いたら、ありますよ、お願いしますって言われた。それで次に会ったときに、社長から言われたんです。その都度(会議へ)来たときにギャラを払うよりも、うちに就職してみませんかって」

唐突な申し出に戸惑い、この人は本気なのだろうかと訝しく思った。自分が本気で働く気があるのか、見定められているようで踏み込めなかった。

 

すると『エロ本』の出版パーティで二人は再会、社員にならないかともう一度誘われた。そのとき、本気なのだと分かった。

「吉本(興業)の仕事があるときは来なくてもいい。欠勤扱い。来るときだけ来る。(東京では)劇場に入るのは昼。朝、会社に来て、昼までいて、そのあと劇場に行く。劇場の楽屋にパソコンを持ち込んで、テレワークみたいな感じでやれば、両立できるかなと」