13年前、「パワハラ」「コンプライアンス」という言葉はなかった

――その一方で、ポジティブな変化はありましたか?

中園:もちろん。2007年にはなかった「パワハラ」という言葉が一般的になりましたし、「#MeToo運動」のように嫌な目にあっても泣き寝入りしなくていい世の中になりました。

つい最近、2007年版『ハケンの品格』が再放送されましたが、私、あれを見ていて自分でハラハラしちゃいました。今見返すと、パワハラ、セクハラ、女性蔑視が目について……。あの頃は「コンプライアンス」という言葉もあまり聞きませんでした。

大きな変化を起こすには時間がかかる。もどかしいけれど、でも、世の中は少しずつ良くなっていると感じています。

『ハケンの品格』より(C)NTV

――こうした変化を踏まえて、2020年版『ハケンの品格』ではどんなテーマを扱っていくことになるのでしょう。

中園:もはや派遣社員の敵は、正社員でも外国人労働者でもありません。実はAIが一番の脅威なんじゃないか……そんなことを、企画の段階からテーマにしていました。だから今回は正社員と派遣社員が手を組んで、AIと戦っていく話になります。

成長する人は、逃げずに踏ん張る

――AI! それは想像していませんでした(笑)。キャリアを重ねるなかで、そうした自分にとって脅威となるものや、越えられない壁に悩まされることがあると思います。つらい時期を乗り越えるうえで、占い師・中園ミホとしてアドバイスするとしたら?

中園:逃げずに踏ん張ることです。いろんな占いの本を見ると、運気のよくない時期には「何もせずにじっと耐えなさい」と書いてあることが多いんですが、私は必ずしもそうだとは思いません。私の占いでは12年に一度めぐってくる運気のよくない時期を「空亡期」と呼んでいて、この時期にどれだけ成長できるかで、次の12年が決まると考えています。

人は変化し、成長していくものです。けれど、誰しも未熟な部分を抱えている。その未熟な部分を克服するために、親の介護問題や、仕事と育児の両立などキャパを超えたようなことがやってくる。悩んだり、心身ともにつらいと思いますが、そういう時こそ自分が成長するための人生の大切な時間。そこに直面した時、苦境から逃げずに踏ん張ると足腰が強くなるんです。

私が占い師をしていた時に大企業の経営者や政治家の方たちを占うことがよくありました。彼らはたとえ自分が「空亡期」でも、何千人もの社員を食べさせていかなければならないし、選挙に打って出なければなりません。だから、どれだけ調子が悪くても攻め続けなければなりません。

そういう時って、やはり順調にはいかなくて波乱だらけなんですけど、必死に立ち向かっていると、空亡期を乗り越えた後に会社が急成長したり、忍耐強い政治家になれたりするんです。人は波乱であるほど強運でもあるんですよ