スーパー派遣・大前春子を通して派遣社員の置かれたリアルを描いたドラマ『ハケンの品格』。2007年の第1シリーズは平均視聴率20.2%、最高視聴率26.0%(最終話)の大ヒットを記録した。それから13年、2020年版が現在放送中だ。

『ハケンの品格』より(C)NTV

脚本を担当した中園ミホさんは、本作の他、『ドクターX 外科医・大門未知子』や朝ドラ、大河など多くのヒット作を手掛ける人気脚本家だが、実は10~20代にかけて占い師の元で修行を積み、経営者や著名人などを実際に占ってきた占い師の顔も持つ。

四柱推命を元にした占いをベースに成功法則について書いた『占いで強運をつかむ』(マガジンハウス)も上梓したばかりの中園さんに、2020年版の『ハケンの品格』に込めた思い、そして、この波乱の時代を生き抜くための秘訣を聞いた。

中園ミホさん
中園ミホ プロフィール
1959年東京生まれ。脚本家。日本大学芸術学部卒業後、コピーライター、占い師を経て、TVドラマ『ニュータウン仮分署』で脚本家デビュー。2007年『ハケンの品格』で放送文化基金賞を受賞。2013年に『はつ恋』『Docter-X 外科医・大門未知子』で向田邦子賞と橋田賞をダブル受賞。2014年にNHK連続テレビ小説『花子とアン』、2018年に大河ドラマ『西郷どん』を執筆。2020年6月17日より13年ぶりに続編『ハケンの品格』が放映スタートした。 

あえて「ユートピア」を描くことにした

――2020年版『ハケンの品格』はコロナウィルス影響下での放送になりましたね。

中園ミホ(以下、中園):正直、この作品を書いている途中にコロナウィルスで世の中が大変な状況になってしまって、しばらく筆が止まってしまいました。もちろん、その頃書いていたストーリーには、コロナウィルスは存在しません。外出自粛のさなかに、パンデミックの起こらない『ハケンの品格』の脚本を見て、なんだか虚しくなってしまいました。

でも長年取材させていただいている派遣社員の方たちから「思いきり笑える楽しい『ハケンの品格』が見たいです」と、口々に言ってもらって、最後は開き直りました。「コロナウィルスがやってこなかった2020年」を描くことにしたんです。

パンデミックのない2020年は現実味がなくて、ユートピアのように見えるかも知れません。だけど、日常の生活が大変だからこそ、ドラマでは思いきり笑って、スカッとして欲しい。ゲラゲラ笑って、ちょっとでも楽しく次の日の朝を迎えてほしいなと思っています。