家父長制のようなもの

日本では女性の権利を訴えると煙たがられるふしがあるが、やはりおかしいことはおかしいと言い続けなければならない。例えば、日本での新型コロナの給付金「10万円」は、4人家族であれば世帯主(男性)が妻や子供の分をまとめて申請することになっている。個人に個別申請させないやり方は家父長制のようなものだ。こういった点を指摘するほうが、不倫報道を延々と流すよりも社会にとって有益になる。

たとえ結婚していても、各家庭の夫婦がどういう状態であり、どういう形態なのか(それこそ芸能ニュース程度でしか)わからない。だからこそ「10万円の給付金」の申請方法も男女平等になるよう配慮しなければならないし、そういったことを議論することにより社会は進歩するだろう。

日本ではタレントの不倫になると週刊誌などで記事が多くなるが、実際のところの男女の仲など、当人同士にしかわからないことだらけなので、妄想による記事が大半を占める。忘れた頃にまたタレントの不倫が発覚すれば、ゴシップ記事の記者は匿名の不倫カップルに話を聞き、文末に「世の男性諸君、ご用心を」「あまりにも失うものが大きい」とでも書いておけば一丁上がりな感じさえもする。

アメリカで俳優や女優が不倫して謝罪会見を開いたりすることは考えられない。あっても政治家くらいのもので、大統領クラスになって初めて人々が会見に関心を持つ。クリントン元大統領とホワイトハウスの元インターン、モニカ・ルインスキーさんとの不倫がその例だが、基本的には政治的に反対勢力の人たちが政治的失墜を求めるから会見への関心が高まる。一議員の不倫など誰も興味を持たない。むしろ不倫せずに無能な政治家より、不倫しても有能な政治家のほうが良いと考える人が多いからだ。そこに男女の垣根はない。

日本でときおり続く不倫報道は、期間が長ければ長いほど大事なニュースが抜け落ちていく。社会のためにも女性の地位向上が急務だろう。