「慰謝料」が請求できない…?

アメリカではいまから約200年前、こういった「不貞を理由に」不倫相手に慰謝料を請求できる法律ができたが、近代化が進むにつれ、各州で廃止になった。理由は恐喝や乱用ができる(夫婦が共謀して話をでっち上げることもできる)こともあるが、元々は女性を「所有物」とみていた男性社会だったからでもある。自分の「所有物」である妻が他の男性と不倫した場合に、夫がその男性を訴えていた。

そして現代、アメリカの各州で、不倫による離婚で結婚相手にも「慰謝料」を請求できず、不倫相手にも「慰謝料」もほぼ請求できないことになっている。結論から言うと、男女平等社会だからだ。

アメリカで不倫報道はゴシップ雑誌が報じる程度だ
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日本での不倫は、おおかた既婚男性が妻ではない女性とするものとされている。だから、立場の弱い「妻であり被害者である女性」が、「かわいそう」になり、離婚の際に懲罰的に不倫をした夫に罰金のように慰謝料を払わせるようになっている。

わかりにくいと思うので、日本でありがちなケースとして書き直すと、夫の不倫が発覚したから妻が離婚を申し出て離婚が成立したとしても、夫が妻に「不倫の謝罪」の意味を込めた「慰謝料」を支払うことはない、ということだ。

おそらく知らない人にとっては、不倫に慰謝料がないアメリカの実態を不思議に思うかもしれない。ただ、アメリカでは不倫に「被害者」という概念がないから慰謝料もないのである。