貧しいおばあちゃんだらけの社会?

『「2020」後 新しい日本の話をしよう』(河合雅司著・講談社)によると、人口減少社会ニッポンの未来の姿は、「おばあちゃん大国」。しかも貧しいおばあちゃんだらけの社会だと。これはショックです。

日本の少子化は非婚化・晩婚化・晩産化によって加速していますが、今からどれほど張り切って子供を産んだとて、そもそも出産できる年齢の女性の人数が少ないので人口減少は止められません。減り続ける労働人口を補うため「女性も輝いて!」と言われ、確かに働く女性は増えたものの、中小企業での非正規雇用が多く、立場は不安定です。男女の収入格差も大きく、女性は男性のおよそ74%しか稼げません。

コロナ危機でも、女性の非正規雇用者が打撃を受けました。総務省が公表した3月の労働力調査では、前年同月比で男性の非正規雇用者が2万人増だったのに対し、女性は29万人の減少。凄まじい数字です。非常時に真っ先に切られるのは女性たち。単身者や母子世帯への影響は計り知れません。

元々日本のひとり親家庭の子供の貧困率は先進国でも突出して高く、そこへ加えてのコロナ危機で、シングルマザー支援をしている団体では相談が急増し、「家賃が払えない」「子供に水を飲ませて凌いでいる」などの声が寄せられているといいます。6月末には大量の雇い止めが発生し、今後雇用はさらに悪化が見込まれます。まさに命に関わる問題です。

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長らく「女性は男性に養って貰えばいい」という発想で制度が作られてきたことが、こうした女性たちの窮状を作り出しているのです。

高齢化も進んでいます。2020年の時点で、日本の女性人口の半数以上を50歳以上が占めており、3人に1人が65歳以上の高齢者。しかもそのうち5人に1人が単身世帯です。女性の生涯未婚率は20%。男性たちは先に逝ってしまう。単身女性は貧困に陥りやすい。つまり将来の日本は、孤独で貧しいおばあちゃん大国ということになります。