元平壌駐在英国大使のジョン・エバラード氏は中央日報紙に「北朝鮮にリーダーシップの混乱まであるなら本当に予測不可能だ」と題するコラムを寄稿した。
同氏の分析は、現在の北朝鮮の状況に照らして注目すべきと思われる。6月25日の朝鮮戦争開戦70周年記念日に向けての北朝鮮の動きと合わせ、考えてみたい。
エバラード元大使はコラムの中で、この要旨次のように述べている。
「6月6~7日朝鮮労働党政治局会議が行われている間、労働新聞が掲載した3本の論評は、昨年10月23日以降初めての外交論評であり、長い沈黙は、北朝鮮で内部論争があったことを意味しているのかも知れない」
「北朝鮮は韓国を『敵』に規定しながら協力放棄を宣言した。ビラは韓国に対する一時的な怒りの表出ではなく、対南戦略を変更したことを意味する」
「北朝鮮は米国との協力もほぼあきらめたようだ。李善権(イ・ソンゴン)外相は、米朝首脳会談2周年の談話で、『朝米関係改善に対する希望は今日、悪化上昇という絶望に変わった。国の核戦争抑止力を一層強化する』と述べた」
「安保において、北朝鮮はこれ以上外交と協力に依存しないで軍事力強化に努めるという意思を明らかにした」
「国境封鎖は国連の制裁よりも大きい打撃をもたらした。既に貧弱な北朝鮮経済はさらに悪化し、政権の合法性と安定性まで脅かすことになった」
「北朝鮮は中国に一層依存する可能性が高い」