7月 1日 山形新幹線に「ミニ新幹線」登場(1992年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1992年7月1日、東京駅-山形駅間で山形新幹線が開業しました。これは、全国新幹線鉄道整備法にもとづかない「ミニ新幹線」が初めて運行された例でもあります。

 

ミニ新幹線とは、在来線の軌間(線路の幅)を新幹線サイズの標準軌に変更するなどして高速化改良し、新幹線と在来線の直通運転を可能にする運行方式をさします。「新幹線直行特急」「新在直通運転」ともいわれています。

山形新幹線も、正式には新幹線ではなく在来線である奥羽本線の一部として位置づけられ、走行するミニ新幹線の特急列車「つばさ」も在来線列車として扱われています。

東北新幹線「やまびこ」に連結される山形新幹線「つばさ」(東京駅にて撮影) Photo by PhotoAC

ミニ新幹線に用いる車両は在来線の車両限界にあわせて設計されるため、フル規格の新幹線車両よりも小型になっています。車長は、フル規格新幹線の25mに対して、ミニ新幹線では20-23m。車幅は、3380mmに対して、2945mmとなっています。

そのため、新幹線区間(山形新幹線では、接続駅である福島駅以南の区間)では、乗降口とホームとの間隔が開いてしまうので、乗降客の危険防止用に折り畳み式のステップを車両の乗降ドアの下部に備えています。

また、在来線を走行し踏切などもあるため、速度はフル規格新幹線のように時速200km以上とはなりません。在来線の他の路線でも見られる時速130km程度にとどまっています。

踏切を通過する山形新幹線 Photo by contri / Flickr

つまり、ミニ新幹線方式の路線は大幅なスピードアップは不可能なかわりに、少ないコストや建設期間で新在直通を実現できる、というものだったのです。

とはいえ、既存路線を改修して敷設するため、工事では在来線の運休が必要な場合がある(たとえば単線区間)など、簡単にできあがるものではありませんでした。山形新幹線の場合、約4年の工期と630億円もの事業費を要しています。

単線区間を走る山形新幹線 Photo by PhotoAC