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トランプの「孤立化」が止まらない…!ついに欧州すらも敵に回した

経済の国際協調を阻む新たな暗雲に

「デジタル課税」を巡って

米国のトランプ政権が中国に続き、欧州連合(EU)諸国とも対立を深めている。その主戦場は、グーグルやアップルといった巨大IT企業に対するデジタル課税を巡る外交交渉だ。

欧州では、デジタル課税が多国籍企業の課税逃れに対する不満の解消や、今後ひっ迫が予想される財政を下支えする財源といった観点からだけではなく、目下の最大の課題である新型コロナウイルス感染症のパンデミックからの復興財源としてもにわかに脚光を浴びている。

ところが、米国はここへきて、デジタル課税を骨抜きにする要求をエスカレートして、欧州各国の取り組みに水を注した。デジタル課税を巡る国際協議からの離脱という匕首を突き付けたばかりか、制裁関税をもちらつかせ始めたのである。

フランスのルメール経済・財務相(Photo by GettyImages)
 

これに対して、フランスのルメール経済・財務相は先週の記者会見で、米国のEUとの交渉撤退を「挑発行為」と決め付けて強い調子で批判。そのうえで、米国が今後交渉に復帰しなくても、年内には課税をスタートさせる方針を表明して、一歩も引かない構えを見せている。

新型コロナのパンデミックに伴う世界的な経済危機を乗り超えるためには、様々な分野での国際協調が欠かせない。そんな時期だけに、米欧対立は世界の行方に暗い影を投げかけている。

デジタル課税は、特定の国に支店や工場といった企業活動の拠点(恒久的施設)を持っていなくても、ネット広告や電子商取引を使って、その国の消費者にモノやサービスを販売して巨額の収益を稼ぎ出しながら、課税逃れをするグローバルIT企業や多国籍企業に課税するための新しいタイプの税金だ。

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