「ガリガリ君」4億本も売り上げたモンスターアイスの誕生秘話

赤城乳業の「ふたりの天才」

国民的アイスキャンデー「ガリガリ君」

猛暑という言葉を聞いても驚かなくなったが、年末恒例の「今年の漢字」((財)日本漢字能力検定協会)で〈暑〉という文字が選出された年がある。

さかのぼること10年前の2010年。

この年の夏、最高気温は岐阜・多治見市の39.4℃と、40℃越えの観測地点こそなかったものの日本の広範囲で6月中旬~9月末まで盛夏期が続き、気象庁は「30年に一度の異常気象」と認定した。

その長期にわたった猛暑の影響で売れに売れ、夏本番の8月初旬に異例の品薄となり、自社HP上でお詫びを掲載することになった伝説のアイスキャンデーがある。埼玉県深谷市に本社を置くアイスクリーム専業メーカー・赤城乳業が誇るロングセラー商品「ガリガリ君」だ。

 

2013年には史上最高となる年間売上本数4億7500万本を売り上げ、いまや〈国民的アイスキャンデー〉と称される「ガリガリ君」だが、「大好きなガリガリ君はどうやって作られているの?」という読者からの熱い声に応えて、新フレーバーの開発ストーリーを少年・少女向けのドキュメント小説としてまとめたのが講談社の新刊『ガリガリ君ができるまで』(岩貞るみこ:文)。

架空の新人社員・稲葉ナナミを主人公に、本書オリジナルの「ガリガリ君」新フレーバー作りが〈事実度90%以上〉というリアルさで興味深く描かれているが、そもそも「ガリガリ君」という商品が誕生したのは、今から約40年前の1981年のこと。

小説をより楽しむためにも、ここでは〈事実度100%〉で赤城乳業と「ガリガリ君」の長き歩みを振り返ってみたい。