Photo by gettyimages

小池都知事に勝てるのか? 山本太郎氏「15兆円コロナ対策」の現実味

東京都の財政から考える

小池都知事の公約達成「通信簿」

6月18日に告示された東京都知事選は、7月5日に投開票日を迎える。現職の小池百合子都知事(67)の4年間の都政を、どう評価するか。

小池都知事は6月12日の記者会見で、立候補を表明した。前回4年前の「東京大改革宣言」を踏襲して、今回は「東京大改革2.0」をスローガンとした。新型コロナウイルス第二波対策や、来年夏に延期された東京五輪・パラリンピックの準備など、自身の都政の継続を公約としている。そのほか、「経済再生」「国際金融都市の実現」「行財政改革」なども掲げた。

小池都知事は、初当選時と同じ勝負カラーである緑色のスカーフをまとっていた。会見が行われたのは赤い「東京アラート」を解除した翌日であり、絶妙の政治演出だった。

Photo by gettyimages
 

4年前の都知事選では、小池氏は、「7つのゼロ」として(1)待機児童ゼロ、(2)介護離職ゼロ、(3)残業ゼロ、(4)都道電柱ゼロ、(5)満員電車ゼロ、(6)多摩格差ゼロ、(7)ペット殺処分ゼロの公約を掲げていた。

(1)待機児童ゼロは未達成であるが、今年4月時点で2017年より7割減の約2300人と、一定の成果を上げている。(2)介護離職ゼロはまったく達成されていない。全国レベルであるが、介護離職者はここ数年90万人程度で推移している。

(3)残業ゼロもできていない。小池都知事のお膝元である都庁についても、都職員1人あたりの月平均残業時間は2016年度22.7時間だったのが、2017年度22.4時間、2018年度23.8時間と、ゼロどころか増加している。

(4)都道電柱ゼロについても未達成だ。「東京都無電柱化推進計画」(2014~18年度)によると、2018年3月現在の都道の地中化状況は、整備対象延長2328kmのうち935kmが地中化され、地中化率は40%とされている。なお、国土交通省による調査では、都道府県別の無電柱化率は東京都が一番高いが、それでも5%弱だ。

(5)満員電車ゼロも未達成だが、テレワークや時差出勤で混雑は多少解消されている。しかし、これらは東京都の努力と言うより、今回のコロナ問題への対処の短期的な結果だ。

(6)多摩格差ゼロについては、何をもって「格差」というのかが不明で、検証しようがない。(7)ペット殺処分ゼロについては、ばっちりと公約達成だ。2018年度に動物(イヌ・ネコ)殺処分ゼロ達成を発表している。

これら「7つのゼロ」を採点すると、(1)70点、(2)0点、(3)0点、(4)40点、(5)0点、(6)0点、(7)100点で、平均すると30点だろう。

Photo by gettyimages
 

そのほか、小池都知事の迷走で思い出されるのが、豊洲移転だ。その当時「安全だが安心でない」とか意味不明なことを言いながら、判断が遅れ結局迷走した。

筆者はさまざまなところで指摘してきたが、これは「飲み水に適しているかどうか」という環境基準を、土壌の安全基準とはき違えた行政判断のミスである。豊洲は安全基準をクリアしていたのに、政治家が感覚で行政を歪めた典型例だ。

一方、コロナ対策では、小池知事はリーダーシップを発揮し、休業要請に従ったところには手厚い助成金を配布した。東京都の潤沢な財源があってこその措置であった。ただし、東京都がコロナ対策として編成した2020年度補正予算は1兆円を超え、コロナ前は9000億円を超えていた財政調整基金は493億円まで減少している。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら