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誰にも頼れない…あるシングルファーザーの孤独を変えた「ママ友の力」

短期連載「娘と私の成長記録」(1)

「女装作家」として知られる仙田学さんは、今から2年前に離婚し、それを機に東京での生活をすっぱりとやめて、地元の京都に戻りふたりの娘と三人暮らしを始めました。年老いた両親以外は誰も頼ることができないなか、ともすれば暗い穴に落っこちてしまいそうな心細さを抱える仙田さん。ママ友のグループの輪にも入れず「シングルファザー」としての生きにくさを抱えるなかで、しかしそこには、新たな出会いがありましたーー。

娘と私の「暮らしの始まり」

とつぜんの離婚をきっかけにシングルファーザーとしてふたりの娘の子育てを始めるやいなや、ひとりで子どもを育てる不安と孤独に押しつぶされそうになった。

結婚していたときには、私は会社勤めをしていたので、子どもたちとゆっくり関われるのは休日だけだった。平日は元妻が子育てをしていたし、月に1、2度は元妻の実家に顔をだして甥っ子や姪っ子たちと一緒にご飯を食べたり出かけたりしていた。

何かあれば元妻の両親やきょうだいを頼ることができたので、多くの大人の手で子どもたちを育てていたという実感があった。ところがそうした手から離れてしまうと、子育てをするうえで他に頼れる人はいなかったのだ。

 

20年近く東京で暮らしていたので友達や知りあいはたくさんいたが、住んでいる場所が離れている。保育園関係はほぼ元妻に任せていたので、そちらの人間関係はわからないし、近所付きあいもほとんどしていなかった。

つまり、万が一私が病気やケガで動けなくなったときに、子どもたちを助けてくれる人が周りにいなかった。

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困り果てた私は実家のある京都に引っ越した。実家には両親がいるので、万が一のときには頼ることができる……とはいえもう70代なので、頼れることにも限度がある。そこで、実家の近くの持ち家を借りて、子どもたちと3人暮らしをすることにした。

東京でしていた仕事は事情を話すとリモートワークに切り替えてもらえたので、自宅で仕事と家事と育児に専念する日々が始まった。