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「興味が持てない仕事」を断れない人は、取り返しのつかない損をする

すべてを手に入れることはできないから

好きなことだけをやると決めていた

「私は、今年の秋で喜寿を迎えますが、これまで、人様に迷惑をかけない限りは、自分の好きなことをやって過ごすという人生を送ってきました。その結果、本当に人生楽しく、悔いのないように過ごせていると感じています。

そういうふうに生きられたのは、物事に優先順位をつけていたからでしょう。興味がないならもうやらない。好きなことだけをやる。このように、手放してもいいものは潔く捨てるという態度を貫いてきました」

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こう語るのは、作家の逢坂剛さん(76歳)だ。

逢坂さんは、'66年、大学卒業後に、博報堂に入社する。博報堂の社員時代に、フラメンコギターに魅了されたのがきっかけとなり、スペインを旅行。そのときの体験に影響されて小説を書き始め、'87年に『カディスの赤い星』で直木賞を受賞した。

 

人気作家として花開くも、17年間にわたって、博報堂の社員と作家の二足のわらじをはいていた。入社31年目に社屋が芝浦に移り、早期退職者を募ったのを機に退職を決意した。

「それ以来、自分がやってもやらなくてもいいことで興味を持てない仕事はすべて断ってきた。どうしても付き合いで断り切れないもののほかは、好きなことだけを追求し続けてきました」

すべてを捨ててなお、大切なものとして残ったことが作家業だった。