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清宮、吉田輝星、根尾…栄光のドライチたち、このまま潰れてしまうのか

悩めば悩むほど、焦れば焦るほど…

野球エリートとして育ち、栄光のドラフト1位で入団した男たちが苦しんでいる。双葉の頃から芳しかった樹が、栴檀になれず枯れることもある。球史に名を残す存在になれるか、いまがその分かれ目だ。発売中の『週刊現代』が特集する。

特別な3年目

6月19日、新型コロナウイルスの流行によって延期が繰り返されてきたプロ野球がいよいよ開幕した。

十分な調整さえままならずに無観客で迎える開幕。試行錯誤は続くだろうが、なにはともあれ野球ファンにとっては待望の瞬間だ。

イレギュラーなシーズンとはいえ、例年と同じように、新たなスター選手の誕生には期待がかかる。その筆頭格といえば、いつの間にか入団3年目を迎えた日本ハムの清宮幸太郎(21歳)だろう。

高卒野手にとって、「3年目」という数字は特別な意味がある。

 

あのイチロー(オリックス)が200安打を初めて打ったのが3年目('94年)だった。
「天才」として、そのイチローと並び称された前田智徳(広島)が、打率3割8厘、19本塁打と頭角を現したのも3年目(1992年)。

現役選手を代表する安打製造機である坂本勇人(巨人)が、一軍で初めて3割を打ったのも3年目だ(2009年)。

高校時代、強打で鳴らした選手たちも、プロ入り後は木製バットの感触に戸惑い、格段にレベルが違うピッチャーたちに翻弄されて辛酸を舐める。

それにようやく慣れて、ブレイクの兆しを見せるタイミングこそ、この3年目なのだ。言い換えれば、強打者としての真価が問われる時期でもある。

'17年のドラフトで、7球団の競合のすえに日本ハムに入団した清宮が、昨シーズンに放った本塁打は7本。

ごく普通の高卒野手として見れば十分合格点だろうが、高校野球の通算本塁打数記録(111本)を保持する「怪物」として、鳴り物入りで入団してきた経緯を考えれば、いささか物足りない。

入団前は、高卒1年目にして3割4厘、31本を打った清原和博(西武)や、2年目にして20本を放った松井秀喜(巨人)と並ぶ、あるいは彼らを超える逸材と言われていたことを考えれば、現時点で期待外れの感は否めない。

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