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ピンハネ国家・日本の現実…持続化給付金「再委託」の圧倒的なヤバさ

不透明なところだらけです

アベノマスクに続き、中小企業庁が行う持続化給付金事業についても調達の不透明性が指摘されている。以前、本コラムにおいてアベノマスクについての問題点を指摘したが、今回の調達にも手続き上、不透明な点が複数見受けられる。中小企業庁幹部と事業会社の癒着という疑惑も取り沙汰されているが、本コラムでは主に制度面からこの事業の問題点について解説する。

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2つの大きな問題

不透明性が指摘されているのは、経済産業省(中小企業庁)が行っている持続化給付金に関する事業である。この給付金は、新型コロナウイルスによって業績が低迷した事業者に給付されるもので、基本的にオンラインで申請する仕組みになっている。

ただ、申請の受付や支払いといった実務は役所が行うのではなく、民間事業者に委託されている。そして、この業務を一括受託したのが、一般社団法人サービスデザイン推進協議会という団体である。

この団体は769億円で業務を受注したが、ほとんどの業務を749億円で電通に再委託していた。さらに電通は、業務ごとに人材大手パソナやトランスコスモス、システム子会社などに業務を再々委託していることも明らかとなっている。政府から見ると、実務を行っている会社は孫請けという位置づけになる。

この団体は2016年に、電通、パソナ、トランスコスモスなどによって設立されたが、常勤の理事はおらず、非常勤理事には、電通やパソナの社員が含まれており、設立母体となった企業の別働隊に見える。

制度面から考えた場合、この調達には2つの問題点がある。ひとつはほとんどの業務を再委託していること、もうひとつはこの団体が案件を受注できた理由がはっきりしないことである。