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北京でクラスター発生!習近平主席誕生日に、まさかの「厳戒態勢突入」

「完全終息宣言」を出す直前に…

6月15日に何が起きたか

6月の中国には、「二つの重要な日」がある。1日の「児童節」(こどもの日)と、15日の習近平主席の誕生日である。習主席は昨日、67歳になった。

最高指導者の誕生日には、何か吉事が起こりそうなものだが、少なくともこれまでこの日は、あまり恵まれてはいなかった。

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国家主席に就任した2013年、還暦を迎えた習主席を、唯一の趣味であるサッカーで祝おうと、「格下」のタイ代表チームを招いて、中国代表と親善試合を組んだ。ところが結果は、1-5と大敗。中国サッカー史に残る汚点となってしまった。

2015年の6月15日は、株式バブルの真っ只中にいた。前日まで、上海総合指数は5178ポイントと、8年ぶりの高値に沸いていた。ところが習主席の62歳の誕生日に、上海総合指数は5048ポイントまで急降下。以後3週間で32%も暴落し、邦貨で540兆円も消えてしまった。

翌2016年は、習主席の誕生日の2日前に、中国共産党中央委員会機関紙『人民日報』に、初めて「習近平批判」が掲載され、「中南海」(中国の最高幹部の職住地)は騒然となった。「トップのあるべき姿とは」と題した評論で、「唯我独尊的な権力の保持は大変危険であり、そのようなトップは『哀れな末期』を迎えるだろう」と、習主席が手厳しく非難されたのだ。

2018年の65歳の誕生日は、絶対に何も凶事を起こすまいと、中国国内は緊張した。すると、太平洋の向こう側の米ドナルド・トランプ大統領が、「中国に対する制裁関税(500億ドル分の中国製品に25%)を発動する」と発表。米中貿易戦争が「開戦」し、やはり中南海に激震が走った。

そして、今年である。本来なら6月15日、中国政府は、「新型コロナウイルスの完全終息宣言」を出す予定でいたのではないだろうか。首都・北京ではこの日から、「最終局面」と位置づける学校の全面再開が予定されていた。

 

それに先立って、6月7日、中国国務院弁公室は、「新型コロナ肺炎の疫病に対抗攻撃する中国の行動」を発表した。いわゆる中国版の「コロナ白書」である。「完全終息宣言」を出す前に、この5ヵ月余りの「ウイルスとの戦いへの勝利」を総括したのだ。