小学校以降は、
「沈黙する保護者」が増える理由

この『23区公立小学校ICT進捗状況★草の根ウォッチ』は、本当にすごい反響がありまして、23区内はもちろん、その他の自治体の保護者様からも多くのご意見をいただくことができました。

「他の自治体がどんな状況か知らなかったので、自分たちがめちゃめちゃ遅れていると分かりました」

「すでにZoom朝の会を開始している自治体があるんですね。私たちの区でも保護者アンケートを実施して、学校や教育委員会に訴えていきます」

「森田さんの取り組みに本当に感謝です。私たちもこんな活動をしているので、一緒に頑張っていきましょう!」

「中学校バージョンも作ってもらえませんか?」(私だけじゃ手が回らないので、その後、実際に中学校バージョンの作成を担当してくれた保護者も)

全国で今、保護者有志の会がたくさん立ち上がっていることを知るとともに、私自身も大変勇気付けられています。

これまでは、良くも悪くも「お行儀の良い保護者」が多かったのか、PTAのような組織のアクションを除いては、「保護者有志の会」があまり立ち上がって来なかったのかもしれません。先日、教育委員会の方と話をしていた時に、「実は教育委員会には、このコロナ休校中も保護者からの問い合わせや要望はそんなに届いてないんです」ということを知り、驚きました。

保護者の間では、「こんなの無理ゲーだ!」「日本の公教育は終わってる」というような愚痴が炎上レベルで沸き起こっているのにも関わらず、なぜ教育委員会にその声が届いていないのだろうか。

実際に、私が目黒区の公立小中学校の保護者の方に向けて、目黒区の教育ICT活用に対しての意見を聞くアンケートを実施したのですが、1万人以上はいるはずの保護者から、たった440件しか回答を集めることができませんでした。同じような保護者有志のアンケートが、中央区や世田谷区でも実施されていますが、どこも潜在世帯数に対してアンケート回収率はそんなに高くありません。

PTAや学校の公式アンケートではないため、アンケート自体を保護者の友達繋がりを介してシェアしてもらうしかないので、全世帯へ一斉配布したアンケートとは回収率が異なって当然なのですが、それにしても想定以上に少ないなと感じました。

その理由を「保護者の心理」という切り口で分析してみたところ、保護者の中に、「声を上げる層」と「声を上げない層」がいて、「声を上げない層」が圧倒的に多いのではないかと推測しました。

アンケートの回答内容の匿名性の高さによって多少は変わるが、圧倒的にゾーン3の「声を上げない層」が多いと推測 (C)森田亜矢子