リモートでもわかるコロナの兆候

コロナのパンデミックの現場で経験を積んだ折口さんは、6ヵ月に及ぶ救急外来での研修に区切りをつけ、現在はパリ郊外の家庭医で研修をしている。コロナ感染者が数多く見られなかったような町であっても、リモート診察が半分を占めているのだ。

「リモート受診をする患者さんの中には、処方箋の書き直しの依頼や花粉症によるアレルギー症状の人が多いです。アレルギー症状と新型コロナ疑いの違いは、目がかゆくて鼻づまりの症状が出ていたり、毎年必ず出る症状というのであればまずアレルギーと判断しています。でも、例年の症状とは違和感があり、熱や息切れを伴う場合はコロナを疑います。画面越しであっても呼吸の仕方はおおよそ見ることができますし、呼吸困難に陥っている場合は首のまわりの筋肉やお腹を使わないと息ができず、上下するような動きが伴ったりすることが確認されます」

第一波が去った今、マスクもせず平気で人混みの中に行ける人もいれば、リモート診察をする慎重派もいることが分かる。

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解除以降見られる症状に「テレワーク疲れ」

2ヵ月に及んだロックダウンの影響は人々の健康状態にも現れているという。主なものは「テレワーク疲れ」だ。

子どもの勉強を見ながらテレワークをしなければならない親の中にも、体調を崩した人がいる Photo by Getty Images

「ロックダウン前は次のアポまでの移動中などに少し休憩することが可能でした。しかしテレワーク中は会議の予定が詰め込まれていたことから、テレワークになって激務になった人が一定数存在しています。これは、子どもの面倒を見ながらテレワークをしていた人にも同様に見られます。また、運動不足になって腰痛や筋肉関係の痛みが出る人、逆に運動を再開して怪我をしてしまう人もいました。高齢者の中には、周囲との付き合いもなくなってしまい、鬱症状に陥る人も多いようです」

また、通常の生活に戻れるはずなのに怖くて外に出られないという人も一定数いる。そういった人へのアドバイスとして、「自分だけ外に出ないで家でじっと我慢するのはかえって精神衛生上良くないこともあります。ルールを守ることで感染リスクは下げられるので、人が密集するところに行かない、行く時はマスクをして手洗いをするなど気をつけて散歩する分には大丈夫ですよ」と語ってくれた。