MMT理論? 馬鹿げた理屈が出てきたら、ともかくバブルに警戒せよ

ニューエコノミーとITバブルにそっくり
大原 浩 プロフィール

米国のバブルの方が恐ろしい

5月16日の記事「歪んだ日本のPCR検査信仰、死者・感染者が少ないのには理由がある」で述べた理由などから、パンデミックの被害が他の国々に比べて少なかった日本の株価の回復が早いのは不気味だが、まだ理解はできる。

しかし、世界の中でも被害が大きく、さらにはデモの名を借りた暴動(商店からの略奪、パトカーへの放火など)まで起きて混乱している米国の株価まで急回復しているのことには恐怖を感じる。

などと思っていたら、6月11日のNY市場では平均株価(終値)が1861ドルと史上4番目の下げを記録した。続く12日金曜日の東京市場は、前日それなりに下げていたこともあり、いま現在、冷静な動きをしている。

市場関係者も、米国に比較して足腰が強い日本経済(何しろバブル崩壊後30年近くも筋肉質になるよう努力してきたのだから……)を評価しているのかもしれないが、短期的にはまだまだ油断できない。

共産主義中国が万が一崩壊しても、日本にとって少なくとも長期的には朗報であることは、2019年5月29日の記事「世界経済低迷の最大原因・中国が退場すればデフレが終わる」で述べたとおりであるし、3月31日の記事「新型コロナ危機が『EU崩壊』を引き起こしかねないワケ」で述べた「EU崩壊」が現実のものになっても、日本は十分持ちこたえることができる。

しかし、万が一「米国崩壊」やそれに準じることが起これば、日本もただでは済まないし、世界が大混乱に陥るであろう。

米国が抱える問題はあまりにも多すぎて数え切れないくらいだが、現在、目につくものには

1.中共(武漢)肺炎の蔓延
2.人種間の対立
3.人種問題を口実にした暴力的活動
4.共産主義中国を始めとした敵対国家による工作活動

などがある。しかし、このように目の前に迫っている危機と同じくらい危険なのが

5.際限の無いばらまき政策

であると思う。

特に気になるのがMMT理論なる怪しげな学説である。この理論の問題点については、前述、有地浩の「話題の経済理論MMT:それを言っちゃあ、おしまいよ」に詳しい。

要するに輪転機で刷ればお金などいくらでも手に入るという話だが、そのような行為は5月19日の記事「『日本円は紙くずにならないのか?』コロナ対策バラマキの今、考えたい」で述べたように「お札がいつの間にか(狐がくれた)木の葉になっていた」という結果を招く。

 

打ち出の小づちを振れば、小判がザクザク出てくるという昔話は夢があって楽しいし、心惹かれる部分もある。

しかし、夢多き少年少女ならともかく、社会経験を積んだ良識があるはずの大人がそのような話をまともに信じるというのは嘆かわしい話だ。