6月16日 ロシアの物理学者A・フリードマン誕生(1888年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1888年の今日、物理学者A・フリードマン(Alexander Friedmann、1888-1925)がロシアで誕生しました。

 

彼は「フリードマン方程式」の解として、いまの私たちにとっては常識である「膨張する宇宙」というアイデアを提唱しました。

A・フリードマン Photo by Public  Domain

サンクトペテルブルクに住む音楽家とピアノ教師の夫婦の間に生まれたフリードマンは、サンクトペテルブルク大学で数学を専攻したのち、物理学の道を進みました。そして1922年、当時最先端の説であったアインシュタインの一般相対性理論を研究していた彼は、宇宙モデルについての画期的なアイデアを思いつきました。

それが、「宇宙の大きさは変わらないのではなく、だんだん膨張しているのではないか」という着想だったのです。

アインシュタインは有限の大きさを持ち変化しない「定常宇宙」の概念を持っていましたが、アメリカの天文学者エドウィン・ハッブル(Edwin Hubble、1889-1953)の観測により、宇宙は実際に膨張していると証明されました。

しかし、時すでに遅し。ハッブルが観測結果を発表した1929年には、フリードマンはすでに亡くなってしまっていたのです。生前に栄誉を得ることはできなかったものの、彼の宇宙モデル(現在では「フリードマン・ルメートル・ロバートソン・ウォーカー計量」と呼ばれる)は現在まで続く宇宙観の基礎をなしており、のちのビッグバンの提唱につながりました。

宇宙は膨張し続けるのだろうか? Photo by Getty Images