「新しい生活様式」が、日本経済をこれほど破壊してしまうとは

これから何が起きるのか…?
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そう簡単には変われない

コロナによる被害は、日本を代表するような企業にとっても他人事ではない。トヨタ自動車は、来期となる2021年3月期の営業利益が79・5%減の5000億円になると発表した。インフラを支える基幹産業であるJRなど鉄道会社や、ANA、JALなどの航空会社も、乗客の激減により、経営状況の急速な悪化が取り沙汰されている。

それでも大企業はまだマシだろう。本当に危機となった場合、こうした企業は国やメガバンクが必死で支えるからだ。

しかし、そうした支援をほとんど期待できないのが、裾野に広がる無数の下請け業者である。

トヨタの二次下請けの部品会社社長が、先の見えない現状を語る。

 

「トヨタさんとは長い付き合いですが、まさに前例のない危機です。自動車業界は、昨年の消費増税で国内の売り上げが落ち込んだところに、コロナ感染拡大で海外にも持っていけない状態になってしまった。

この状況を受け、トヨタさんは生産調整を行っています。トヨタさんが止まれば、われわれ下請けも止まってしまう。4月の売り上げは前年比で約35%ほど減少する見込みです」

Photo by gettyimges

生きるも死ぬもトヨタ次第。トヨタ本体からは「資金繰りはどうか」という問い合わせが来たが、「苦しい」と言ったところで、トヨタから直接支援が望める状況ではないという。多くの下請けは「もって3~4ヵ月」だとこの社長は語る。

「心配なのは、『家から出ない』という生活様式が定着したら、自動車は不要になるかもしれないということです。新しい生活は間違いなく社会に定着していくでしょう。

いち経営者として、産業構造が変わる予感がします。そう思っている自動車関係者は多いと思います。ただ、製造業はそれに簡単に対応できない。工場に出て、部品を作る。われわれはそうした働き方の形態を変えることは難しい。それでも見直していかなければならないということを、頭では理解していますが……」

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