「新しい生活様式」が、日本経済をこれほど破壊してしまうとは

これから何が起きるのか…?
週刊現代 プロフィール

「弊社はライブコンサートやイベントなどを請け負う音響専門会社です。コロナの影響で一切、仕事がありません。3~5月までゼロ。6月に入っていた仕事もすべてキャンセルになりました。

あるアーティストが1年かけて行うコンサートツアーの仕事がキャンセルになったのも大打撃です。コンサートだけでなく、ホテルでのイベントや音楽番組の仕事を含めると計50本、飛んでしまいました。売り上げは前年比で98~99%減です」

壊滅的状況の中、同社も資金繰りに窮している状況だという。

「地元の葛飾区や日本政策金融公庫に融資をお願いし、もちろん国の持続化給付金も申請しています。それでも本当にギリギリの状態。このままでは今年いっぱいで借入金の返済ができなくなる。本当に厳しいです。

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痛感しているのは、風当たりの強さ。私たちは人が集まって盛り上がるイベントで飯を食っていたわけですが、この分野はもっとも今後が厳しいでしょう。先のことを考えると焦りと不安しかありません」(大内氏)

窮地に陥っているのは、イベント会場となるライブハウスも同様だ。内田裕也、萩原健一、松田優作、忌野清志郎など、無数の有名ミュージシャンや俳優が出演してきた原宿の老舗ライブハウス「クロコダイル」の西哲也社長がこう話す。

 

「1977年のオープン以来、43年の歴史の中でこれほどの危機は初めてです。コロナによって演者のほうが世間の声にナーバスになり、4月と5月は100%に近いキャンセル。売り上げは普段の1%未満です。それでも家賃など固定費は払わなければなりませんし、10人ほどいるバイトも切り捨てられず、休業中の生活補償もしなければなりません」

同店では、4月20日から支援を求めるクラウドファンディングも始めた。だが諸経費や税金、出資者へのリターンも考えると、手元にはほとんど残らないという。

「このままでは長くはもたない。私はいまの世の中の空気には違和感があります。テレビをつけると、『新しい生活をしましょう』『人との距離は2m離しましょう』などと言っている。世界が変わるということでしょうが、おかしいと思う。

それは人間性を失え、人とのコミュニケーションを失えと言われているようなものです。人間というのは、抱き合ったり、握手したり、激論したりするのが本来の生き方ではないでしょうか。私は73歳ですが、『新しい世界』は暗いものにしか見えない。そんな未来なら、もう生きていても仕方がないとさえ思います」(西氏)

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