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ゴルフ界トッププロも実践!飛距離を伸ばす「バックスイング」の秘密

集中連載「科学的ゴルフ上達法」第1回

累計9万部突破の大ベストセラー世界標準のスイングが身につく科学的ゴルフ上達法シリーズに待望の「実践編」が登場します。

刊行を記念して、著者である板橋繁コーチに特別インタビューを敢行。

第1回のテーマは、名だたるトッププロたちも実践している最新の「バックスイング」。「より遠くへ」「より真っすぐ」飛ばすための基礎となる重要要素を、最先端のスイング理論に基づいて徹底解説!

(取材・文/水品 壽孝)

スイングを進化させる2つの要因

ゴルフスイングは、時代とともに変化している。

その理由の1つは、クラブの進化だ。ヘッドやシャフトの素材、形状から製造方法まで、ゴルフクラブは日進月歩の進化を遂げている。

ゴルフがクラブという道具を使っておこなうスポーツである以上、クラブの進化にともなって、スイングも変化するのは当然のこと。進化したクラブを効率よく使い、その性能を引き出す方向へと、スイングは変わっていく。

【写真】クラブは進化を遂げている。スイングは?
  クラブは進化を遂げている。スイングは? Photo by Getty Images

その流れにさらに拍車をかけているのが、ゴルフスイングに対する理解の深まりだ。特に最近では、バイオメカニクスの視点からゴルフスイングの解析が進み、より効率的な体とクラブの使い方が解明されてきている。

クラブの進化と、ゴルフスイングに対する理解の深まり──。

この2つが両輪となって、ゴルフスイングはその時代にふさわしいものにアップデートされてきたわけだ。

過去のタイガー・ウッズを象徴するスイング

6月16日に『世界標準のスイングが身につく科学的ゴルフ上達法 実践編』を上梓する板橋繁コーチによれば、PGAツアーで活躍しているトッププロたちのスイングを見ても、その変化は著しいという。

そこで、これから4回に分けて、板橋コーチから、トッププロたちのスイングがどのように変わってきているのか、最新の世界標準スイングを解説してもらう。

その第1回目は、「バックスイング」だ。

「世界ではいま、ヘッドの入射角がきわめて浅く、体の回転でクラブをまーるく振るスイングが主流になっています。そのため、バックスイングでの体の使い方ひとつをとってみても、以前とはガラリと様変わりしました。

一昔前のバックスイングは、クラブを上げながら少し腰をスライドさせて、右のお尻にパワーを貯めていました。右脚付け根の上に上体が乗り、右臀部でゼンマイを巻き上げるイメージでバックスイングしていたのです。

その位置から、左肩を開かずに左腰を左足外側の垂線上まで押し込む『バンプ』打法が全盛だった時代もありました。ジャック・ニクラウスやグレッグ・ノーマン、復活以前のタイガー・ウッズなどがそうです」(板橋氏)

バックスイングでは、右足に体重を乗せ、下半身をなるべく動かさないように上半身をコイル。トップでの腰と肩との捻転差を保ったまま、腰をターゲット方向にスライドさせ、左サイドに壁をつくって打つのが「バンプ」打法だ。

バックスイングでは右足荷重、ダウンスイング以降は左足荷重と、体重移動が大きいことが特徴で、スイングの軸(回転軸)も右足から左足に移動するため、いわゆる“2軸打法”となり、インパクトゾーンを長くすることができるとされていた。

タイガー・ウッズのコーチも務めたプロコーチのブッチ・ハーモンが提唱したこともあり、1990年代から2000年代にかけて大流行したスイングだ。

【写真】2000年PGAツアー時のウッズ
  2000年PGAツアーでのタイガー・ウッズ。左後方にいるサングラスをかけた人物がブッチ・ハーモン Photo by Getty Images

「左足4、右足6」がベストの体重配分

しかし、世界のトップで現在、戦っている選手の多くは、「バックスイングで腰を右にスライドさせるのではなく、お尻を後ろに引く動きに変わってきている」と、板橋氏は指摘する。

どういうことか?