「主語」が「You」

英語の原文で見るとよりよくわかります。

"The one you got was 27years old, small, skinny and unknown."
(あなた方が迎えたのは、 27 歳の小柄で痩せた、無名の選手でした)

"You had every reason not to accept me. However, you welcomed me with open arms and you have never stopped, even when I left and came back."
 (あなた方が私を受け入れない理由はいくらでもあっただろう。けれども、あなた方 は両手を広げて私を迎え入れてくれて、決して止めることがなかった。私が一度去って、また戻ってきた時も)

すべて「You(あなた)」が主語になっているのです。
これこそ「聞き手視点」なのです。

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あの偉大な才能を持つ、卓越したプレイヤーであるイチロー選手にして「あなた」を主語にして語っていることのすごさを感じませんか。
 
こう言われて感動しないファンたちがいるわけがありません。ファンを主役にしてくれたスピーチに惜しみない拍手が送られました。マリナーズ・ファンの心に、永久にイチローは刻みつけられたに違いありません。
 
つい「オレオレ」になりそうになる時は、「あのイチロー選手でさえ、聞き手視点」であると思い出してください。
 
視点を変えるだけで、聞き手への刺さり方はまったく変わってくるのです。
ぜひ「聞き手視点」を活用して、「オレオレ・スピーチ」から脱却していきましょう。

ファンである「あなたたち」を「主語」として語ったイチロー選手。日本の会見でも感動を呼び、そして全米をも感動させた Photo by Getty Images

(構成/黒部エリ)

 
世界のエリートは「自分のことば」で人を動かす』営業やプレゼンで商品説明をしていませんか? 会議で部下のモチベーションは低下していませんか? 素晴らしいスピーチや残念なスピーチの具体例をあげながら、次世代のリーダーたちのみならず、言葉をきちんと伝えたいと思うすべての人に説得力のある「言葉」の使い方。