自費では約5万円、
高額すぎて払えない

「つい最近も、女子高校生2人を診察したばかり。外来診療で、16歳、18歳の細胞診の異常(子宮頸がんの手前、異形成の状態)が出始めています。ワクチンを打っていたら防げたのにと悔やまれます」(産婦人科医・高橋幸子さん)

「HPVワクチン(子宮頸がん等予防)を打つ機会を奪われた若者たちが無料で接種するチャンスをください」
6月1日、大学生と高橋さんら医療関係者有志の会「HPVワクチンfor Me」が、対象年齢を過ぎてもHPVワクチンを公費で打てるように求めるオンライン署名活動を始めた。2020年6月10日現在、署名数は1万7000件を超えた。

この署名活動を受けて、SNSや署名欄には、ワクチンを打ち逃した大学生や保護者などからのメッセージが次々と投稿された。自費でこのワクチンを打つとなると、3回接種で約5万円ほどかかる(2価、4価ワクチンの場合)。「無料期間を過ぎてしまった」「ワクチンで命を守れるのに、なぜその権利を奪うのか?」「なぜ国はうやむやにしたままなのか」という切実な声が上がっている。いくつか紹介したい。

【学生から】
打ちたかったのに、接種年齢が過ぎてしまった。自費では高額。なぜ打たせてくれなかったの? 親を責めたいという気持ちになった。

●ワクチンで子宮頸がんを予防できるなら今からでも打ちたいです。国からの補助を希望します。

●妹が今、高1なのですが、まだHPVワクチンを接種してません。まだ不安も多くあります。なので、接種を決めた理由などの経験談があれば聞きたい。

【親世代からは】
●男性からの要望として、友達のため、未来の子どものために同意します。できれば男性にも打てるようにして。

●私の子供が16歳になるころ、HPVワクチンを接種した直後に痙攣や全身麻痺があらわれた女子がいることが広まり、怖くて子供への接種を躊躇してしまいました。今なら本人の意思も聞けるので無料にしていただきたい。そもそも無料接種年齢の上限を、初めから20歳にするなど出来なかったのでしょうか?

●自分が(子宮頸がんの)高度異形成で手術したもので、娘にワクチンを受けさせたくて病院に行ったところ「今はこちらの市ではHPVワクチンは推奨していませんので取り扱っていません」と断られました。市の予防接種便りには接種可能と書かれている病院なのに……。いくつも問い合わせましたがどこも断られて、いつの間にか無料期間が過ぎてしまいました。希望者がいるのにそんなのって権利に反していますよね? 国は推奨できないなら、新たにワクチン開発するくらいのことをしてください。安全かわからないなどと、うやむやにしたまま放置しないでください。有効な年齢というのはあっという間に過ぎてしまうのですから。他人事と思わず、自分の娘や孫のことと思ってすすめてほしいです。日本は先進国なはずなのに、いろいろな面で後進国のようです。

18歳の娘が、子宮頸がん検診を受けたところ子宮頸部異形成を指摘されました。再検査予定ですが、親としてはワクチンを一回させただけで、途中で終えてしまい、後悔しています。これから再接種をするつもりです。
(ツイッターやchange.org署名欄から抜粋、一部改編)