SPEED、DA PUMP…平成の音楽界に「沖縄の強い風」が吹いた本当の理由

二人のヒットメーカー【最終回】
田崎 健太 プロフィール

ガイドボーカルとはレコーディングの時、歌い手のためにメロディの手本を示すスタジオミュージシャンのことだ。

レコーディングには立ち会ったんですか、と口を挟むと、平はちょっとむっとしたような表情で、目を大きく見開いた。

「立ち会うというよりも、ぼくがレコーディングをやっていたんです。(制作)ディレクターです。そして、うちのほとんどのタレントの歌い方は、ぼくの歌い方。ぼくの好きな歌い方なんです」

ボーカルの音を上げるということは、バンドを含めた曲全体のキーを上げることになる。

「寛子のハイトーンを目一杯出しちゃえって。それで七月二十一日の発売予定を一ヶ月ずらそうとしたんです。でも一ヶ月だと夏休みが終わっちゃうから、一週間にした。しかし、二回ほど歌わせたらまだ上がる。それで最終的に、二週間延びた」

一九九六年八月五日、『Body&Soul』が発売された。作詞・作曲・プロデュースは、渡辺美里や森高千里を手がけてきた伊秩(いじち)弘将。伊秩を指名したのは平である。

このデビュー曲は八十万枚もの大ヒットとなった。

「よくSPEEDの曲でどれが好きですか、って聞かれるけど、好きじゃない曲は出していないんです。SPEEDだけじゃない、うちの事務所(所属アーティスト)のは全部好きです」

平はこう言って続けた。

「ご存じのように、うちは紅白(歌合戦)に一度に四組出していた時期があるんです。なんでこんなにうちだけ当たっているのかって、みんな首を捻っていた。闇の力を使ったんじゃないか、って言う人もいましたよ。でも、そんなのはない。ぼくは自分がディレクターをやって曲を作っていた。誰かに任せていたら、上手くいかなかったでしょうね」

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