『リモートドラマ Living』(C)NHK

エンタメ危機の中、「リモートドラマ」を全部見て感じた「可能性」

最も面白かった作品は…?

新型コロナウイルスの影響で、新作ドラマの放送延期や制作中断が続いてきた。そんな中で目についたのが「リモートドラマ」だ。

いわゆる「3密」を避けるために、出演者やスタッフがスタジオやロケ先に集まることなく、遠隔撮影といった手法で作られたドラマのことである。

5月から6月にかけて、このリモートドラマが花盛りだった。それぞれに工夫し、独自性を打ち出していた全作品を総括してみたい。

本邦初!NHK『今だから、新作ドラマ作ってみました』

本邦初の「テレワークドラマ」といわれたのが、NHK『今だから、新作ドラマ作ってみました』だ。深夜に特別枠を設け、30分で完結する形式のドラマを、3夜で3本、放送した。

5月4日(月) 第1夜「心はホノルル、彼にはピーナツバター」
5月5日(火) 第2夜「さよならMyWay!!!」
5月8日(金) 第3夜「転・コウ・生」

『今だから、新作ドラマ作ってみました』公式サイトより
 

この3本の中で、最も面白く見られたのが、第3夜の「転・コウ・生」だった。タイトルの真ん中が「校」ではなく、「コウ」とあるのは、柴咲コウが出てくるからだ。

出演者は柴咲のほかに、ムロツヨシ、高橋一生という豪華メンバー。しかも、それぞれが「自分」を演じるというのが基本構造だ。

たとえば、最近だとWOWOWオリジナルドラマ『有村架純の撮休』がそうだったが、有村自身が「女優・有村架純」の役で出てくる。

あくまでもドラマなので全体はもちろんフィクションだが、演じるのも、演じられるのも「本人」であることで、見る側は妄想と言うか、想像力をかき立てられる。