あなたの身近にも…?OB・OGじゃないのに同窓会に来る厄介な人々

これはSNS時代の悲劇かもしれない
秋山 謙一郎 プロフィール

卒業もしてないのに先輩面して…」

「何なんですか、アイツ。卒業もしてないのに先輩面して……」

「アイツの上の期の先輩方は立場上、言えないだろうね。アイツの同期生の先輩方がひと言言ってくれればいいのだけど。やっぱり言いにくいのかね。色々、思うところもあるだろうけど、面倒な幹事役をこなしてくれるんだ。ちょっと堪えてくれ」

トイレに立った際、物陰で話す後輩たちの会話が聞こえてきた。話の内容から、“アイツ”とはBさんのことを指しているのは明らかだ。どうやら彼らは、Bさんが声掛けして実現した同窓会には、そもそも乗り気ではなく、「お付き合い」で来ただけのようだった。

この後輩たちの会話を聞いてしまったBさんは、当時の心境をこう振り返る。

「やっぱり中退の身で、かつての同期や先輩に馴れ馴れしく接したのがいけませんでした」

 

後日、Bさんが元同期生たちから聞いた話では、その席には、先輩や同期生、そして後輩からも、「ちょっと心配な人」も来ていた。俊敏な動作、切れる頭脳が求められる防大にあって、何事にもトロくさく、頭の回転が鈍く、腕っぷしも弱い元同期生だ。

この元同期生を、Bさんは、かつての防大生時代の懐かしさも相俟って、防大時代の昔に戻って、「ノロマな同期」扱いをしてしまった。傍からみれば、ただ同期というだけでBさんが偉そうに振舞っているようにみえただろう。これが後輩たちは気に入らなかったようだ。

男子、三日会わざれば刮目(かつもく)して見よ――人は変わるものである。その元同期生は、これまで自衛隊内で難しい仕事もこなし、現在、部隊の長として活躍する、周囲の誰からも尊敬されている人物だ。