あなたの身近にも…?OB・OGじゃないのに同窓会に来る厄介な人々

これはSNS時代の悲劇かもしれない
秋山 謙一郎 プロフィール

SNS普及で「幽霊部員」もコミュニティ参加

先輩・後輩という、縦の繋がりが強いといわれる世界は、この高校や大学などの体育会系部活に限らず、音楽をはじめとする芸事の世界、警察、消防、自衛隊といった制服系職種、はたまた反社会的組織である暴力団の世界まで、世間一般で広くみられる。

これらの世界に身を置いた人たちは、皆、不思議にも、「後輩は先輩を恐ろしいほど冷静な目で見ている」と口を揃える。かつて反社会的組織に身を置いていたという40代男性は、その心情をこう話す。

「兄貴分だから、親分だから、それだけで無条件に下が従ってくれるほど、甘くはないですよ。下が惚れるほどの侠気がなければね。たしかにこの世界、1日でも早く入った者が先輩です。だけど先輩として立てて貰うには、それだけの働きをしないとね」

かつて、高校や大学の部活動で、ほんの1年程度しか在籍していない、あるいは引退まで在籍したものの、その実は、ほとんど部活動に参加していない「幽霊部員」だったという者は、その同窓会に顔を出すことは、ほとんどなかった。

 

しかし、2010年代に入って、それが一変する。SNSの発達だ。とりわけ実名での登録を謳う「Facebook」の登場で、「懐かしいあの人」とネット上で再会、しばしメッセージのやり取りの後、「久しぶりに会おうか」という流れが定着する。

なかでも「Facebook」にみられるSNSのグループ機能は、高校や大学の部活動、クラス、ゼミ……と、それぞれのコミュニティにおける「名簿」であり、「近況報告の場」として、活用されるようになった。

そうしたSNSの普及に伴い、たとえば高校や大学の部活動に、せいぜい活動期間1年程度までの短期間在籍や、実質的活動をしていない者、即ち、「OBやOGとは言い難いOBやOG」も、いつしか先輩・後輩・同級生として、SNS上の同窓会コミュニティに紛れ込むようになっていく。