10代の妊娠相談が急増しているいま、大人や社会ができることとは何か。性の健康に関する啓発活動を行っているNPO法人ピルコン代表の染矢明日香さんが、同じく妊娠相談窓口を行っている団体を取材し、予期せぬ妊娠に悩む若い女性たちの現状を伝えます。

コロナ下で避妊できず…『10代の妊娠相談』急増が示す根深い問題」では、染矢さんが日本の避妊へのアクセスの問題点についてわかりやすくまとめています。本記事と併せてお読みください。

※以下、染矢さんによる寄稿。

コロナ下で避妊できていない割合も増加

生理が遅れ、妊娠したかもしれない
生でしてしまったけれど、これって妊娠しますか?
コンドームを使ったけれど、妊娠が不安

筆者が代表を務めるNPO法人ピルコンが運営する性の健康についてのメール相談には日々、こんな声が届いています。このメール相談、そして、産婦人科医らの監修のもと開発した、思いがけない妊娠や避妊についての相談ができるLINEボット「ピルコンにんしんカモ相談」には、コロナ自粛期間中の3、4月はいつもより倍近い相談件数がありました。

この数カ月、限られたメール文面の中で、相談者がどのような生活を送っていて、どのような課題や背景があるのか、行間を読みながら推測することしかできないもどかしさを感じていました。

そこで、メール相談だけでなく、電話を使った無料相談窓口を開設し、各関係機関とも連携した相談窓口・支援を行うNPO法人ピッコラーレの土屋麻由美さんにお話を伺いました。

助産師として性教育講演もされている土屋さん(NPO法人ピッコラーレ提供)

ピッコラーレは、「にんしんSOS東京」「にんしんSOS埼玉(埼玉県より受託)」「にんしんSOSちば(千葉県より受託)」の3つの相談窓口を運営し、また全国の妊娠葛藤相談窓口サポートにも取り組んでいる団体です。土屋さんによると、ピッコラーレでもコロナ下で相談件数が増加傾向にあり、もともと全体の40%と高い割合を占めている10代からの相談が、4月は単月で60%を超えたそうです。

相談件数としては昨年の1.2倍、やり取り回数としては1.5倍ほどになっています。10代はメールを使って相談する傾向が高く、メールでは電話よりやりとりの回数が多くなるため、全体の延べ相談件数を押し上げる結果となっています。

相談内容としては、『妊娠したかもしれない』といった思いがけない妊娠の不安についての相談や避妊、中絶の相談が全体の20%ほどあります」(土屋さん、以下同)