コロナ下で露呈した日本の「避妊アクセス」の悪さ

ピルコンのメール相談では、妊娠の不安を感じながらも、緊急避妊薬の服用に至らない事例も多く見られます。10代の相談者からはそもそも緊急避妊の選択肢を知らない場合や、たとえ知っていたとしても、価格や病院受診のハードルが高く服用をあきらめたという声も散見されました。

緊急避妊薬は通称「アフターピル」とも言われ、性暴力被害を含め、避妊せずに行われた性交または避妊手段が適切かつ十分でなかった性交から72時間以内に内服することで、高い確率で妊娠を避ける薬です。緊急避妊薬は重大な副作用のない安全な薬で、医学的管理下におく必要はないとされており、海外では76カ国で医師の処方箋なしに薬局で薬剤師の管理のもと販売され、19カ国で直接薬局などで購入することが可能です(International Consortium for Emergency Contraceptionより)。

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しかし日本では、対面診療またはオンライン診療による医師の診察と処方箋が必要であり、自由診療で約6千円から2万円程度を要します。2017年の「医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議」において賛成大多数(348件中、賛成320件、反対28件)のパブリックコメントを受けたものの、緊急避妊薬のOTC化(医師の処方箋がなくても薬局で購入可能にすること)は見送られました。

WHO(世界保健機関)は、新型コロナの感染対策において「OTC化の検討を含め緊急避妊へのアクセスを確実にすること」を世界各国に提言しています。2018年、前厚労相は「OTC化について再度議論を行うことは妨げられない」と発言していますが、その後、議論の再開は未だされていません。