これまで何度となく経済危機を乗り越えてきたジム・ロジャーズ氏 photo/TAKAO HARA

ジム・ロジャーズ氏「コロナ第2波は来る。そのとき私の『手の内』は…」

「投資の千里眼」が明かした!

世界的投資家として名高いジム・ロジャーズ氏。これまで何度となく経済危機を乗り越えてきた「投資の千里眼」はこのコロナ過に何を思うのか。このほど『ジム・ロジャース 世界的投資家の思考法』を上梓したばかりのジム氏は、「新型コロナウイルスは、人類が初めて直面したパンデミックではない。歴史から学べることがある」と言う。今回、そんなジム氏が「コロナ時代の投資術」についてその手の内を赤裸々に明かした――。

世の中は「大きく変わった」

じつは、私は中国の国境が封鎖される直前の2020年1月、新型コロナウイルスの発生源として注目された中国湖北省武漢市に1泊2日で滞在して、1000人ほどの聴衆を前に講演をしていた。当時、すでにウイルスのことはわかっていたので、講演はキャンセルされるかと思っていたが、私を招待してくれた保険会社は「大丈夫です」と言ったので、私は武漢へ行ってスピーチした。今となれば、もう若くはない私が武漢へ行ったことは危険だったかもしれないと反省しているが、幸いにもこうして私は生きているのだから、ラッキーだったのだろう。

その事実をすでに知っていた日本から来た取材陣は、私が咳払いをするたびに恐れているように見えた。そこで、私は非接触型体温計をもってきて、私の体温が平熱であることを証明してみせると、彼らはいくぶん安心していたことを思い出す。

しかし、そんな出来事も遠い昔のように感じられるぐらい、世の中はあっという間に大きく変わってしまった

「コロナ前」にはもう戻れない photo/iStock
 

その後、世界中の国境は封鎖され、ヒトとモノの往来が止まった。

2020年5月末時点で、世界の感染者は620万人、死者は37万人を超えた。私が住むシンガポールでも感染爆発は起こり、人口約560万人の小さな国にもかかわらず、感染者数は3万3000人超に及んでいる。