習近平の大誤算…いよいよ香港から「人」も「カネ」も大脱出が始まった!

中国経済の「致命傷」になる可能性も…
福島 香織 プロフィール

香港に「似ている」と…

「総体案」の中では、越境資金の流動の自由化、海外証券投資については、漠然と改革のテストケースとするだけで具体的なことにはあまり言及していないが、中国の金融学者の賀江兵によれば、「海南自由貿易とその他の貿易区は同じではない。海南の場合、全島がフリーポート区で、一種の新特区に発展する可能性がある。ほかの特区とは違い、非常に香港に似た面がある」と指摘する。

香港は香港ドルが人民元と米ドルをつなぐ形であったが、海南島は人民元機軸のフリーポートシティにして、東南アジア向けの金融・貿易のゲート―ウェイとして“一体一路”構想の基点の一つにしたい考えのようだ。

この文書のもう一つの注目点は税収政策だ。

習近平の構想はうまくいくのか… photo/gettyimages
 

海南自由貿易港に登録し、運営する産業企業の法人税は15%で、中国一般企業の25%よりも大幅に低い。多くのハイエンド人材を誘致するために、個人所得税も最高15%までに引き下げるという。中国の最高所得税のおよそ3分の1だ。また原則ノービザ訪問を可能とし、海外からのビジネス、観光、投資を促進する。

貿易関税はゼロ関税が原則。当局は海南自由貿易港の輸入商品目録を制定し、目録貨物の輸入税を免除し、これら貨物の港内のストック期限を設けず、荷下ろしの場所を自由に選ぶことができる、という。

ほかにも、海南金融対外開放プラットフォームの構築や、人工知能やビッグデータなどの科学技術成果を投入した初の試みをいろいろ推進したい考えだ。