香港「国家安全法」で、民主主義vs反民主主義の戦争がいよいよ始まる

日本は日和見でいいのか!
大原 浩 プロフィール

香港「国家安全法」は1939年のポーランド侵攻?

返還当時は、99年間の租借部分を返還した後、残った香港島などを守るのは難しいという戦術的判断があったであろうし、今でも英国だけの力で香港を守るために共産主義中国と一線を交えることは現実的だとは言えないかもしれない。

その点を共産主義中国は注視している。

しかし、前述の3つの理由によって欧米の対中感情は最悪であり、米国を始めとする国々も「香港を守る」という意思を明確に表明した。

5月1日の記事「『もしドラッカーが香港人だったら…』今、何と戦うのか」で、若き日にヒットラー率いるナチス・ドイツを公然と批判し、オーストリアから亡命したドラッカーが、もし今、香港人であったら、中国共産党の全体主義と勇気を持って戦うであろうことを述べた。

ドラッカーの努力もむなしく、1939年9月1日ナチス・ドイツはポーランドに侵攻し、それを見過ごすことができなかった英仏が宣戦布告を行ったことで第2次世界大戦が始まった。ポーランドは英仏の同盟国であったのだ。

同じことが現在香港に起こっていると言えるであろう。中国共産党は、欧米が香港問題に言及すると「内政干渉」だと騒ぐが、英国をはじめとする先進国は、「香港は『50年間の解除条件付き』で譲渡したに過ぎないから、1国2制度という条件が守られなければ即座に契約が解除され英国領に戻るのが当然」と考えている。

英国領に戻った香港に共産主義中国が手出しをするのであれば、米国を始めとする同盟国が立ち上がるのは筋道が通っている。だから、現在英国や米国は「共産主義中国が約束を守らなかったから、共産主義中国に対する香港譲渡契約は無効」という既成事実を積み上げているのだといえよう。

現在の英国首相が、マーガレット・サッチャーやウィンストン・チャーチルの並みの強烈な個性を持ったボリス・ジョンソンであることは運命のいたずらであろうか? トランプ大統領は中共(武漢)肺炎の惨劇で、再選が微妙になってきたが、民主党は有力候補のバイデン氏が失言つづきで国民の不興を買っているなどしているから、結局はトランプ氏続投になるような気がする。

 

フォークランド紛争での英国、あるいはナチス・ドイツとの戦いでの欧米は、望まぬ戦争ではあったが「侵略」には毅然と対応し底力を見せた。

今回も、「英国領・香港」を守るために「反民主主義国家・中国」との戦いに踏み切る可能性は十分あると思う。

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