マンション大暴落は起こるのか…コロナショック「3つのシナリオ」

暴落説から暴騰説まで徹底検証する
山下 和之 プロフィール

バブル後のような暴落は起こらない理由

ただ、筆者はそこまでの暴落はないのではないかとみている。

つまり、比較的傷の浅い、(2)ですむのでのではないだろうか――その理由は大きくは三つある。

ひとつには、バブル時には、1986年の2403万円から、1990年の6123万円まで、わずか4年の間に2.5倍にも上がり、まさにバブルといわざるを得ない上がり方だった。それだけに、バブル崩壊後の調整に20年以上の年月を要したのも納得がいく。

それに対して、今回の価格上昇は2016年から2019年までの同じく4年間でも、価格は5490万円から5980万円までであり、上昇率は8.9%に過ぎない。バブル時のような上がり方ではなく、その崩壊による下落も、バブル崩壊時のようなことにはならないはずだ。

 

第二には、特に首都圏の新築マンション市場では、大手不動産会社が市場シェアの5割前後を握っており、体力のある企業が多いという点が挙げられる。

多少売れなくなっても、あわてて値引きなどに動く必要はなく、売れるまでジックリ待てる会社が多くなっている。

バブル時には、中堅・中小のマンション業者が経営破綻して投げ売りが続出したが、いまやそんなプレーヤーは少なくなっていて、すぐにも値下げということは起こりにくくなっているわけだ。