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安倍首相と菅官房長官「関係は修復不能説」に異を唱える理由

衆院解散・総選挙はあり得るのか

「菅バッシング」記事が急増

新聞各紙と雑誌報道を読む限り、今や安倍晋三首相には衆院解散・総選挙に打って出る体力も気力もないように思える。果たして本当だろうか。

安倍首相と菅義偉官房長官の間に「すきま風」が吹き、両氏の溝は深まるばかりといった趣旨の記事が多い。平たく言えば、「菅バッシング」である。

この間のそうした報道を時系列で追ってみる。その口火を切ったのは「読売新聞」(3月15日付朝刊)である。「菅長官存在感薄く」の見出しを掲げ、<首相と菅氏のすきま風を指摘する向きもある。>と書いた上で、「ポスト安倍」に急浮上した菅氏が自民党の二階俊博幹事長や首相に批判的な古賀誠元幹事長との接近に言及、<「首相がおもしろいはずがない」(自民党幹部)との見方がもっぱらだ。>と続けている。

5月に入ってから「菅バッシング」記事は急増する。「朝日新聞」の安倍龍太郎記者署名記事(同16日付電子版)は「権力の地殻変動 しぼむ菅氏どう動く『俺がやったる…』」と題し、次のように書いている。<新型コロナをめぐる一斉休校や緊急経済対策は今井氏(注:今井尚哉首相補佐官)がことを運び、菅氏が担当相を兼務する拉致問題では、それまで裏方だった北村氏(注:北村滋国家安全保障局長)の発言力が増した。内政面でも外交面でも菅氏の存在感はしぼんでいった。>

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週刊・月刊誌のタイトルは過激だ。「FACTA」(6月号)のそれは「安倍を見限る菅義偉―二階(注:二階俊博自民党幹事長)による『倒閣の予行演習』を傍観。菅が『安倍政権がもう長くない』と見切っていることは、その言動に現れている。」であった。一方の「選択」(同)が「世論も与党も離反の果てに―安倍も悩む『退陣の時』」である。

舌鋒鋭く安倍批判を展開する「サンデー毎日」(6月14日号)は「官邸内離婚で“軟禁”される菅―桜で揺れ、コロナは丸腰、崩壊の戦犯は…」のタイトルを掲げて、以下のように書いている。<(昨年9月の)幹事長人事を巡る「暗闘」を契機に、主の安倍と、女房役の菅の間に決定的な亀裂が入り、“官邸内別居”につながっていったという。>

要は、安倍氏と菅氏の関係はもはや修復不能状態にあり、安倍氏がいつ政権を投げ出してもおかしくないというのである。

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