# 新型コロナウイルス

習近平がほくそ笑む…米国「WHO脱退」で中国がますます巨大化していく!

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「人」も「カネ」も

また感染防止という別のミッションでも、WHOは大きな役割を果たしている。日本にいるとWHOが日本で何もしてくれていない印象があるが、それは日本が先進国であり、厚生労働省や国立感染症研究所、保健所等が役割を十分に担っているからであって、WHOの活動は主に発展途上国を舞台としている

ウガンダの集落にて、ポリオとはしかのワクチンを注射する医療機関。photo by Gettyimages

例えば、WHOは2019年に4年間の中期活動目標として「医療サービスの対象人数を10億人増」「突発的な症例での保護人口を10億人増」「日常的な健康状態の改善人口を10億人増」の3つを設定しているが、いずれも主に発展途上国向け。WHOの次期2カ年予算48億ドル(約5200億円)のうち3分野だけで実際に55%を占めている。

この中には、新型コロナ以前からの感染症への対処、医療体制の構築などが含まれており、WHOには常日頃からやることが山ほどある。

 

今回の予算にはポリオ撲滅でも特別に18%を計上している。ポリオは、1988年には年間35万の症例があったが、2018年には33例にまでWHOや各国の努力で減らしてきた。撲滅まであと一歩だが、パキスタンとアフガニスタンでの撲滅に難航しており、ここで対処を緩めるとまた感染拡大してしまう危険があるため、撲滅まで踏ん張っている。

今回のコロナ禍でも、途上国では、国自身で対策ガイドラインや検査体制、治療体制を確立することができないため、WHOが途上国でも実行しうる推奨ガイドラインを作るとともに、資金を送り、薬と医療アイテムを送り、専門家を派遣し、対策を支えた。

しかし当然この予算は、当初の計画にはなく、特別に集めなければいけなかった。そこでWHOは急遽3月13日に「Covid-19連帯対応基金」を設け、世界中から17億ドル(約1800億円)資金提供を民間に対して呼びかけた。結果、6月3日時点で2.18億ドル(約230億円)が集まっている

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