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野村克也氏が気づいた「成長が止まる人・成長し続ける人」の違い

ノムさん最後のメッセージ(3)
今年2月、惜しまれつつ亡くなった、プロ野球史に輝く名将・野村克也氏。『上達の技法』は、弱小球団を何度も勝利に導いてきた氏の「最後のメッセージ」が詰まった一冊だ。現役時代、人一倍「不器用」だったという野村氏。そんな氏が、なぜ球界を代表する選手になれたのか? 己の不器用さに悩む人に勇気を与える、金言をご紹介しよう。

人一倍「不器用」だった私

不器用な選手は、人と同じような練習をしていても上達しない。だから私は、他の選手が100回素振りをすれば、200~300回の素振りをした。キャッチングにしろ、配球の研究にしろ、とにかく私は「人の2~3倍の練習をする」ことを自分に課していた。

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現役時代、私はカーブを打つのが苦手だった。ストレートを待っていて、カーブが来ようものなら体勢を崩して空振り。いつもそんな調子だったから、試合中はよく「カーブの打てない、ノ・ム・ラ!」と野次られたものだ。

器用な選手はストレート待ちの状態から、「カーブだ」と思うと一瞬グッと体を溜め、変化球にタイミングを合わせるのだが、私にはそれができなかった。本当に不器用を絵に描いたような選手だったのだ。

しかし、一軍でそれなりの成績が残せるようになってから、私は「自分は不器用だからこそ、ここまで成長できたのだ」と気づいた。それからは不器用を恥じることなく、「俺は本当に不器用だな」と積極的に認めるようにした。

 

すると不思議なことに、「だったらこうしなくては」「こういうやり方もあるな」と、それまで以上に不器用を克服するための研究や対策を熱心にできるようになった。