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生産性が下がる?子育てが楽になる?「リモートワーク」3つの誤解

人と人の信頼関係を問う「新しい働き方」
マネー現代編集部 プロフィール

時間のムダが明確になり、効率的に仕事ができる環境を得た安藤さん。しかし、上司や同僚の目がない自宅で緊張感が失われることはなかったのか?

「人の目があってもなくても、その役割や、生み出す成果は不変ですまっとうすべき役割と、役割を遂行するために目指すべき成果・行動を重視されているので、家でも会社でも、自分の役割にもとづき、仕事を粛々と進めています」

上司による管理についても訊いてみた。

「もともと週一でチーム内の共有・相談MTGの機会があり、それ以上の頻度でマイクロマネジメントされることはありません。もちろん、何か相談すべきことが発生したら適宜、話し合いの場を持つようにしているので、上司側も細かい管理を必要としていないようです。その理由は、部門間で共有できる毎日の日報にその日の業務ややるべき仕事をしっかり書き、人の日報もきちんと読んでいるので、相互理解が深まっているからです

「自分のすべきことを自分で把握して上司とすりあわせる」という働き方は、成果で評価を行なう働き方に共通する働き方といえる。そうした仕事の姿勢が、管理を「監視」にさせない第一歩だと言えそうだ。

 

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以上、リモートワークにまつわる「3つの誤解」と、現場で工夫されている実情を見てきた。紹介した事例では、急な変化にも慌てず、個人や組織として「置かれている環境」で工夫をしながら自分らしく働いている姿が窺える。

直近では6月12日、東京アラートが解除され「ステップ3」へ移行。19日には休業要請全面解除となったが、今後もリモートワークは「ニュー・ノーマル」には必要不可欠な働き方だ。ただ、一方で、face-to-faceの重要性を見直す動きもある。

株式会社博報堂コンサルティングが、今年5月に日本国内で就業する「売上高500億円以上・従業員数100人以上の企業在職者」1080人に行った調査によれば、業務状況の監視をストレスに感じる、などの理由で「今後はリモートワークで仕事をしたくない」と答えたビジネスパーソンが24%いたという。

このアンケートからもわかるようにリモートワークの監視ストレスに対する課題も浮き彫りになっている。今後はface-to-faceとの使い分け「ジョブ型」への理解、そして適正な評価制度の仕組みが働き方の鍵となるに違いない。

新型コロナを機に加速を始めた日本型企業の働き方からの脱却は「ニュー・ノーマル(新常態)」の移行になくてはならない広がりを見せていくことになるだろう。