6月 5日 21世紀で最後の、金星の太陽面通過(2012年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

2012年の今日は、2004年の6月8日以来8年ぶりに、金星が太陽面を横切る現象「金星の太陽面通過」が地球から観測できた日でした。

そしてなんと、この現象が観測できるのは、21世紀ではこの日が最後だったのです。

金星 Photo by iStock

太陽面通過は別名を日面経過ともいいます。

そもそも天文観測において「通過」や「経過」とは、大きな天体の前面をより小さな天体が通り過ぎる現象を指します。逆に、大きな天体が前面に出ると小さな天体はまったく見えなくなってしまいますね。この現象は、天文学の用語で「掩蔽(えんぺい)」と呼ばれています。

 

さて、2012年6月6日の金星の太陽面通過では、岡山天体物理観測所のクーデ型太陽望遠鏡で観測と30秒間隔での撮影が実施されました。クーデ型望遠鏡とは、観測者が覗きやすい方向に接眼レンズを合わせることで座ったままで観測が可能な望遠鏡です。

その他にも、石垣島天文台や太陽観測用の科学衛星「ひので」によって太陽面通過が撮影されました。詳しいデータはこちらに掲載されています。

「ひので」から見た金星の太陽面通過 Photo by 国立天文台

しかし前述したように、もう今世紀は金星の太陽面通過を観測することはできません。

金星の太陽面通過には一定の周期があり、通過が観測された8年後にもまた観測できた場合、次の観測までは100年以上待たなければならないのです。最初に述べたとおり、2012年の8年前の2004年にも金星の太陽面通過が観測できたので、2012年の次に観測できるのは2117年12月11日。いま生きている地球人の大半にとって観測は難しそうですね……。

その代わりになるかは分かりませんが、2032年11月13日には水星の太陽面通過が観測できるそうです。水星は金星よりも太陽面通過の頻度が高いようで、昨年11月11日から翌日にかけても、アメリカやヨーロッパで太陽面通過が観測されました。

興味がある方は、いまから予定を空けて準備してはいかがでしょうか?