「移動制限」「社会的距離」「マスク」の効果は?

今月16日には、県をまたいだ移動が可能になるといわれている。移動制限が感染者にもたらす影響も、いくつか研究がある。『Science』誌に出された研究では、移動制限は効果があるものの、地域内で感染が制御されていないと効果に乏しいという結果が出て、改めて地域内で感染を制御することの重要性が指摘されている(※10)

6月1日、権威ある医学雑誌である『the Lancet』に、マスクや社会的距離などが、地域での感染コントロールに効果があるかを検証した2万人規模のメタアナリシス(複数の研究結果を統合して統計的解析を行った研究)の結果が発表された。このメタアナリシスには、新型コロナウイルスだけではなく、SARS、MERSといった他のコロナウイルス感染症における研究も含まれており、病院や感染者介護における感染拡大抑止効果、地域での感染拡大抑止効果が調べられている。

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同研究によると、地域社会で(つまり、一般的な日常生活において)、サージカルマスクや布マスクをつけること1メートル以上の距離をとること(できれば2メートル)は、ともに感染拡大抑止効果があるだろうと示唆されている。また、病院や感染者介護においては、フェイスシールド・ゴーグルなど眼の保護が有効だったという。

同研究を踏まえて、WHO(世界保健機関)は6月5日、マスク着用に関する新たな方針を発表している。これまで健康な人が着用することを奨励していなかったが、感染が拡大している場所で人と人との距離がとれないときは、一般に広くマスクを着用することを推奨する方針に切り替えた。