緊急事態宣言が先月25日に解除され、一部の地域ではすでに休校も解除され、分散登校が始まっている。今月16日には、県をまたぐ移動も解禁される見込みだ。しかし、ここのところ東京では新規感染者数が2桁を記録する日が続いている。そして6月2日、小池都知事は30人以上の感染が確認されたことを受け、独自の警戒情報である「東京アラート」を発動した。

6月2日に「東京アラート」が発動されレインボーブリッジが赤く染まった〔PHOTO〕Getty Images

感染拡大の新たな波に警戒しないといけない。でも、日常生活も取り戻さないといけない。そんなせめぎ合いの中でいま、世界中で関心が高まっているのが、これまでのロックダウンや休校などの効果検証である。最新の研究ではどのような結果が報告されているのか、医師で医療ジャーナリストである立場から解説したい。

一斉休校の意味はあったのか

日本で3月に安倍首相主導で始まった際は、批判の声が多く上がっていた一斉休校。その具体的な意図は未だに明らかにはされていないが、子どもは不顕性感染(無症状の感染)が多く、不顕性感染例からの感染もある、という当時のデータに基づいて判断したのではないかと推察する。

ただ、4月1日には専門家会議が子どもからの感染可能性は低いことを発表しており、子どもの感染は学校よりも家庭内感染のリスクが高いことを示している(※1)。また、感染者が排出するウイルスの量は年齢によって異なっており、若年者よりも高齢者が多く、若年者や子どもは周囲に感染させるリスクが高齢者より低いという報告もある(※2)

日本における休校の効果はこれから検証されるべきことではあるが、イギリスの大学が、欧州30カ国においてロックダウンや休校に関するあらゆる介入の効果を検討した研究論文(査読前)を発表し、話題になっている。同論文によると、厳しい外出制限に効果はないが、休校と大規模集会の中止には効果が見られたという(※3)