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もう大学をやめるしかない…「コロナ災害」下の学生の困窮

もはや「例外」ではない

アルバイトがなくなり、学費が払えない

2020年3月、「コロナ災害」が広がるなか、学生からのアルバイト相談に急激な変化が起こった。

私は2013年6月、「学生であることを尊重しないアルバイト」のことを「ブラックバイト」と名づけ、社会に問題提起を行った。また2014年、全国で唯一のブラックバイト専門の弁護団「ブラックバイト対策弁護団あいち」を弁護士の皆さんと結成し、現在まで活動を継続しているので、学生からアルバイトについての相談を受けることは多い。

通常、学生からのアルバイトの相談は、学生の意志を無視したアルバイト先のシフト設定や賃金の未払い、また「辞めたくても辞めさせてもらえない」などが多い。
しかし、2020年3月からは「バイトのシフトが減らされた」「アルバイトがなくなった」などの相談が急激に増加した。

この現象は、学生がアルバイトをしている業種と深い関係がある。

コロナウイルス感染が拡大した初期、営業自粛によって大きな影響を受けたのは飲食業、塾、イベント、観光などの産業であった。これらの業種でアルバイトをする学生はとても多く、学生アルバイトの主要部分を占めている。ゆえに、コロナ災害はその初期から学生アルバイトの急減をもたらすこととなったのだ。

 

学生アルバイトの急減は、すぐに学生生活に悪影響を与えることとなった。今年の4月、専門学校に入学したAさんからは、次のような相談があった。

専門学校に入学した者です。学費は自分の貯金とアルバイト、少しの親の援助で賄おうと考えていました。しかし、コロナの影響で父親の給与が3割ほど
減り、飲食店のアルバイトも時間を削られてしまいました。かといって大幅に給与が激減したわけでも、住民税非課税世帯でもないので、給付的なものは期待できないと思います。今までの給与でもギリギリの生活だったのに、この状況となると、学校を諦めなければならない可能性も出てきます。

また、都内の私立大学に通うBさんからは次のような相談があった。

この度の新型コロナによる影響でアルバイト先が休業になり、学費の納入が厳しくなっています。アルバイト先は飲食店です。毎月平均で60時間程度働き、60,000円前後の月収でしたが、今月はその3分の1程度になると予想しています。学費は前期520,000円、後期500,000円です。アルバイトが減少したままでは学費は払えず、大学に通い続けることはできません。

二人の事例からはアルバイトが急減したことによって、学費を支払うことが困難となる学生が登場していることが分かる。