自宅でおいしいお茶を淹れるのに必要な道具と言えば、急須と湯呑み。形で選んで買う前に知っておいたほうがいいことがありました。

●教えてくれた人
蒲南茶荘 店主 鈴木和貴さん
創業1927年、東京・蒲田で4代続く日本茶専門店。東京一火入れの強い“超深蒸し茶”のみを扱い年間を通じて安定した品質の茶葉を良心的な価格で提供する。☎0120-731-734

【急須】
タイプによって使い勝手が違います

大きく分けて4つのタイプがある急須。見た目の好みで選びがちだけれど、実は、それぞれに向き不向きがある。どんなシーンでどんなお茶を飲むのかによって、使いやすい形は異なり、一度に淹れる適量は、急須の容量の7割程度。自分のライフスタイルに合うのはどの急須?

〈左〉上手(うわで)急須
横手急須に比べて容量が多いので、一度にたくさん淹れるときに。また、本体に触れずに注げるので、高温で淹れる番茶やほうじ茶に適している。¥2700/蒲南茶荘

〈中央〉横手急須 左利き用
ほかの形の急須と違って、唯一、利き手によって使い勝手が変わるのが横手急須。左利きの人は、専用急須の使いやすさを是非体験してみよう。¥3300/蒲南茶荘

〈右〉横手急須
中国の道具を改良し発展した日本固有の茶器。正座で畳に置いた湯呑みに注ぎやすい形だったことから独自に発展を遂げた。大きいものでも3~4杯分程度。一人で飲むことが多いなら小さいものがいい。¥2160/蒲南茶荘

〈左〉耐熱急須
宝瓶と同じ形だが、特殊成形のため高温でも熱くならない。また樹脂製なので落としても割れない。透明急須¥3241/煎茶堂東京 銀座店☎03-6264-6864

〈中央〉宝瓶(ほうひん)
低温で淹れる玉露、かぶせ茶、上煎茶などに使う急須。高温で淹れないため、本体をしっかりつかむことができ、最後の一滴まで振り落とすことができる。¥2300/蒲南茶荘

〈右〉後ろ手(うしろで)急須
中国茶や紅茶の茶器に見られる形。軽く傾ければ注げて向かいの相手にも注ぎやすい。テーブルでの使用に適するので現代ではお茶の種類を問わず人気。¥2500/蒲南茶荘

\網にも注目!/
淹れる茶葉によって選ぶ網が違う

注ぎ口に小さい網がついている急須は、浅蒸し煎茶が一般的な地域で普及。写真は本体と同じ陶磁器製だが、ステンレス製も一般的。

帯網急須は、細かい茶葉が詰まらないよう考案されたもので、深蒸し煎茶が一般的な地域で普及。

網は自分で替えられない
帯網急須の網は、自分で取り外せないので、経年によって茶渋が蓄積。購入先で網の交換をしてもらえる場合もあるので、出が悪くなったり、熱湯を入れて白い湯呑みに注いだときに汚れが出てくるようになったら相談を。

写真のように、自分で網を取り外せる急須なら、面積はそれほど大きくないものの、常に洗って使えるので詰まらない。

東京深むし急須¥2500/蒲南茶荘