コロナ禍のどさくさに木更津が「オスプレイの街」になっていた

まもなく、首都圏を飛び回る
半田 滋 プロフィール

米軍が行ってきた「地ならし」

海軍版オスプレイと交代するC2輸送機は、現在、岩国基地に2機配備されているため、海軍版オスプレイも岩国基地への配備が有力視される。新たに配備される海兵隊版オスプレイは同数の2機とみられる。

ただし、2006年に日米合意した米軍再編最終報告は、空母艦載機のうち固定翼機を神奈川県の厚木基地から岩国基地へ移転させ、回転翼機は厚木基地に残すとした。C2は紛れもない固定翼機だが、オスプレイは飛行モードでは固定翼機となり、離陸・着陸モードでは回転翼機となる。

米海軍も特殊な構造を持つオスプレイ配備に合わせて、飛行隊を新たに発足させたほどなので、配備先が岩国、厚木のどちらになるかは見通せない。いずれにしても空母「ロナルド・レーガン」の事実上の母港である横須賀基地に飛来する機会が高まることだけは確かだろう。

 

横須賀基地へは、普天間基地のオスプレイが2014年10月と16年5月にそれぞれ飛来した。2018年3月にあった神奈川県の日米合同防災訓練で米軍側が「オスプレイを参加させたい」と申し入れたのに対し、黒岩祐治知事は「住民の不安が取り除かれ、安全性が見えてこないとなかなか難しい」と語り、参加を認めなかった。

米軍はこれにめげることなく、2019年8月に横須賀基地で開いたフレンド・シップ・デーで横田基地のオスプレイを展示した。機体の前に順番待ちの列ができたのを見て、大いに溜飲を下げたことだろう。

このように米軍は折に触れて、オスプレイが地元住民の目に入るようにする「地ならし」を続けてきたのである。