# 新型コロナウイルス

意外!新型コロナ「過度な手洗い、除菌」がリスクを高める

ウイルス学研究者が語る「守るべき暮らし方」
本間 真二郎 プロフィール

自然と離れた暮らし方が感染後の重篤化を招く

新型コロナウイルスと診断された2割ほどの人が、重篤化すると考えられています。感染しても発症しない人がいるなかで、高齢者や基礎疾患のある人たちなどが重篤化し、いのちを落としています。背景には、やはり自然治癒力の衰えが関係していると理解しています。

高齢者に自然治癒力の衰えがあることは、生きものとして仕方のない一面もあります。しかし、基礎疾患のある人は、普段の生活の結果、なんらかの基礎疾患をもつようになったと言うこともできるのではないでしょうか。そこでは、自然と離れた生活をしているから病気になったのだという、私なりの確信があります。

 

私たちは、感染症を含め、病気というものに対する考え方を根本的に見直すことが必要になってきたのです。現代の私たちは、病気の原因や結果を外(ウイルスなどの微生物や治療薬、ワクチンなど)に求めがちで、自分の内側の問題(免疫力、抵抗力)を忘れがちです。たとえば、同じウイルスをもらっても、感染するかどうか、重症化するかどうか、合併症が出るかどうかなどは、ウイルス自体よりも健康状態や免疫状態などが、より大切ではないでしょうか。

これからは、外からくる感染症を恐れるのではなく、何がきても大丈夫なからだや、心をつくることが大事だと考えます。つまり、自分の外(他者軸)に原因や結果を求めるより、自分の内なる力(自己軸)を中心とした予防法、治療法、健康法、生き方などに移行せざるを得ないということです。

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からだの防衛にかかわる常在菌のためには、過度な手洗いや消毒を控える

そうは言っても、感染の第二波、第三波に用心することはとても大事です。なかでも、飛沫感染を防ぐためのマスクの着用とともに、手洗いや手指の消毒は、ウイルスの接触感染を防ぐのにとても有効です。

皮膚は粘膜ではありませんので、傷がない正常な皮膚は、特殊な病原体でなければほぼ完璧に感染(からだへの侵入)を防ぎます。接触感染では手を介した接触がもっとも多くなります。手にはついたが、それが口や目などの粘膜に降れる前に手を洗う、消毒することは感染を防ぐことになります。通常は石けんを使って洗うことになると思います。

しかし、そのいっぽうで、手洗いをしすぎる、石けんを使いすぎる、消毒をしすぎることで、むしろ感染のリスクを高くするという考え方もあります。手荒れなどにもつながるため、感染のリスクを上げる場合があるのです。