# 新型コロナウイルス

意外!新型コロナ「過度な手洗い、除菌」がリスクを高める

ウイルス学研究者が語る「守るべき暮らし方」
本間 真二郎 プロフィール

ウイルスによる感染症は、薬では治せない

たとえば、外来で診察していると、小児科にかかる患者さんはウイルスによる感染症、いわゆる「風邪」の症状がいちばん多いのですが、それに対して医師はせき止めや解熱剤、抗生剤などの薬を処方します。患者さんの親たちもそれで安心されます。しかし、本来風邪に効く薬はありません。医師が「風邪の薬」といって出す薬は、熱やせき、鼻水をおさえるもので、風邪自体に効いているわけではありません。

では、なぜ薬を出すのか? 薬によって症状をおさえているうちに、患者さん自身の自然治癒力が、風邪を治しているのです。つまり、医師が薬を出さなくても治っていくのです。そうであれば、私たち医師はいったい何をしているのだろうか、と悩みました。

 

そのことを深く掘り下げて考えていくうちに、人のからだをつくり、自然治癒力を生み出すもとになるのは「食」であることに間違いない、そして食と健康を突き詰めると、食の前には「農」があることにも気づきました。さらに、それらのすべての根底に「微生物」が関係していることが見えてきたのです。

医師として実践を重視するために、私は自分でやってみることにしたのです。お米から野菜、みそ、しょうゆにいたるまで、自給自足に近い生活を実践しています。以来、家族も含めて私たちは、とても健康であることを実感できています。そして、風邪をひいても、熱が出ても、薬を飲むことはほとんどありません。健康な暮らしを続けることで、私たちのからだの中には自然治癒力が備わっていることが、実践を通してわかったのです。

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新型コロナから回復する唯一の方法は自然治癒力

今回の新型コロナウイルス感染症に対して、新たなワクチンの開発や、これまでに開発された別の病気に対する薬(たとえば、アビガンなど)が有効という意見が出ています。これらには、ある程度の効果があると思います。しかし、新型コロナウイルスを含め、感染症を恐れない唯一の方法、それは、やはり患者さん自身の自然治癒力になるのです。

どうすれば新型コロナウイルスに感染しても大丈夫な状態でいられるのか。感染を遠ざける暮らしも大切ですが、それ以上に感染しても大丈夫な力を備えることが大切だと考えるからです。そのヒントは、私が実践する自然に沿った暮らしにあると確信し、私は近著『感染を恐れない暮らし方 新型コロナからあなたと家族を守る医食住50の工夫』(講談社ビーシー/講談社)に、その具体的な暮らし方をまとめました。